トップへ

氷河期世代の過酷すぎる就活経験談「求人誌が数ページしかない時があった」「大卒しか採用しないと突っぱねられた」

2019年07月18日 07:10  キャリコネニュース

キャリコネニュース

写真

就職氷河期が訪れたのは1993年で、今から約25年も昔の話である。ただ、当時の苦しい体験をつい昨日のことのように覚え、また、今もなお苦しんでいる就職氷河期世代の人は多くいる。

7月14日のガールズちゃんねるに「【就職氷河期世代】就活時の思い出を語ろう。」というスレッドが立った。スレッドには、様々な苦労話が散見された。「就職セミナーに行っても『短大卒?うち大卒しか採らないから』って説明さえ聞かせてもらえない会社が多かった」と学歴差別に苦しんだ人や、圧迫面接でメンタルを削りに削られたと嘆く人もいた。(文:石川祐介)

「今の新卒が本当に羨ましい」「順風満帆世代の話を聞くと怒りが湧き上がる」


また、エントリーシートを山ほど書き、選考を通ったごくわずかな企業に交通費と時間をかけて面接に行ったのに、「今年は女子は採りません」と言われ、その場で不採用を宣告されたという苦々しい経験を綴る人がいた。

内定が取れなければ、必然的に採用試験を受ける会社は増える。時間もお金も奪われ、精神的・金銭的にかなり追い込まれた人は多そうである。

「ひどい時期は求人雑誌が数ページの薄っぺらい時期があった。載ってる求人はブラックで有名な会社ばかり」

求人数は非常に少なく、選択肢も限られていたのだろう。だからなのか、「超売り手市場の現在の新卒が本当に羨ましい」「順風満帆世代の話を聞くと、怒りが湧き上がる」という声も多数見られた。

「未だにフルタイムで働いて年収150万円」影響を受け続ける氷河期世代

中には「卒業後は派遣を渡り歩き、35歳でようやく正社員になれました」と、今は安定した生活ができるようになったと喜ぶ人もいた。しかし、

「未だにフルタイムで年収150万円です」
「私は契約社員と派遣社員を渡り歩き、今就職活動中。だけど。そろそろ諦めてまた派遣社員になるしかなさそう」

と、現在も苦しい生活を強いられている人は少なくない。

政府は6月、30半ばから40代半ばの正規雇用者を30万人増やすことを目指す「就職氷河期世代活動支援プラン」を掲げた。この世代は不安定な職に就いていた人や、就職活動につまずいて引きこもってしまった人など、現在も困難を抱えているケースが多い。就職支援やスキルアップなどに力を入れ、安定した生活を送ってもらおうという狙いのようだ。

ただ、この世代は自己肯定感が低く、政府への不信感も強いと聞く。支援を受けてもらうためには、かなりの根気と緻密なプランが求められる。政府には、効果のある取り組みを期待したい。