6月14日のFIA WMSC(世界モータースポーツ評議会)で正式発表が期待されていた、WRC日本ラウンド『ラリー・ジャパン』のWRCカレンダー入りは既報どおり、残念ながら先送りになった。
6月末の電子投票によって最終的なカレンダーが決まり、発表がなされるのではないかとも期待されたが、どうやらヨーロッパの開催国の調整作業が難航しているようで、発表はもう少し先になりそうだ。もしかしたら、10月の次回WMSCまで待たなければならないかもしれない。
しかし、当選確実と見られているラリー・ジャパンの主催者は、来年に迫ったWRC開催に向けて粛々と準備を進めている。
そして、そのためのテストイベントとして2019年11月7~10日に『セントラル・ラリー愛知・岐阜』(仮)の開催を予定しているが、ここにきて信憑性が高い噂が聞こえてきた。どうやら、トヨタ・ヤリスWRCとヒュンダイi20クーペWRCがここに参戦するようだ。
ラリーの翌週にはWRCオーストラリアがあるため、おそらくレギュラードライバーの出場はないはず。となると、出場の可能性が高いのは今年のWRCドイツとスペインにヤリスWRCで出る勝田貴元だ。
貴元はWRCオーストラリアには出場しないため、日程的には問題なさそう。現時点での最有力候補と考えられる。
ヒュンダイに関しては、選手権の展開次第でドライバーのラインアップを変えているため、WRCオーストラリアに出ないドライバーということになるだろう。
そうなると、セバスチャン・ローブや、ダニ・ソルドといった超一流どころが参戦する可能性もある。
また、2020年にラリー・ジャパンが開催となった場合は、今回セントラル・ラリーで使うコースとSSの一部が重なる可能性が高い。そうなると、WRCオーストラリアの前に、各チームのワークスドライバーが日本に立ち寄り、レッキだけ行なっていくようなことも考えられる。
いずれにせよ、WRCの各ワークスチームがラリー・ジャパンに向けてウォーミングアップを開始していることは間違いなく、今年のセントラル・ラリーはノンタイトル戦ながらインターナショナルな雰囲気に包まれるだろう。
中部地方のターマックステージをヤリスWRCやi20クーペWRCが激走するシーンを今年中に目撃することができるかもしれない。