ユンコス・レーシングがIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の最高峰カテゴリーである、DPi(デイトナプロト・インターナショナル)で走らせる50号車キャデラックDPi-V.Rは7月6日、カナダのモスポート・パークで行われたシリーズ第7戦でマシンが全損となる大クラッシュを喫した。この事故から10日後、チームは第9戦ロード・アメリカ出場に向けてスペアパーツを使った新たなクルマの組み立てを行っている。
オープンホイールのNTTインディカー・シリーズにも参戦しているユンコス・レーシングは、王者キャデラック陣営の一角として、2019年シーズンより北米の最高峰スポーツカーシリーズに挑んでいるニューカマーだ。
そんな同チームは直近のアメリカ国外ラウンドの決勝レースにおいて、マシンが横向きになった状態でタイヤバリアに埋まる大クラッシュを経験。
140マイル(時速約225キロ)以上のスピードでバリアに激突したことに加えて、ドライバーの救出に20分以上を要したことで安否が心配されたが、幸いにも事故当時マシンをドライブしていたビクター・フランゾーニに大きな怪我はなかった。
しかし、ダラーラ製LMP2カーベースのキャデラックDPiは、このアクシデントの影響でモノコックにまでダメージが及んでいたことから全損に。このため、インディアナポリスを拠点に活動するユンコス・レーシングは次戦に向けて、スペアシャシーを使った新しいマシンの組み上げをスタートさせている。
チームは8月2~4日、アメリカ・ウィスコンシン州のロード・アメリカで行われる第9戦でシリーズに復帰する予定だが、同ラウンドにおいて、ウィル・オーウェンと50号車キャデラックをシェアするドライバーは現在までに発表されていない。