開催日時
7月13日 土曜(予選)
7月14日 日曜(決勝)
開催サーキット
富士スピードウェイ(1周 4.563km)
■予選
天気:曇り/雨
コース状況:ウエット
気温:22度(予選Q1開始時)
路面温度:24度(予選Q1開始時)
予選開始:14時45分
早いもので、2019年全日本スーパフォーミュラ選手権はシーズン折り返しポイントにあたる1戦を迎えた。
全7戦中の第4戦は富士スピードウェイでのラウンド。世界でも有数の長さのホームストレート有する富士では、スーパーフォーミュラはドライなら最高速300km/h近傍での迫力満点の戦いをそこで展開することになる。
今季序盤、UOMO SUNOCO TEAM LEMANSは第2戦オートポリスで大嶋和也が3位表彰台を獲得する活躍を見せるなど、上昇基調にあった。しか前戦の第3戦SUGOでは、その大嶋が一転して僚友アーテム・マルケロフともども苦闘を強いられることに。
高度接戦が常のスーパーフォーミュラならではの難しさに直面した格好だが、チーム本拠地からも近い“地元”の富士で巻き返したいところである。不安定な天候の週末、土曜日は午後になって小雨が降りだし、予選はウエットタイヤでの戦いとなった。
#7 アーテム・マルケロフ
予選結果:17位(予選Q1ベストタイム:1分38秒261)
14時45分に予定通り予選Q1がスタートしたが、他チームのマシンがストップし、すぐに赤旗中断となる。そして15時から当初予定の20分枠で仕切り直しという格好に。スーパフォーミュラでは新人のマルケロフにとって難しさ増すウエットコンディションでの予選だった。1分38秒261は17位、Q2への進出は叶わなかった。
#8 大嶋和也
予選結果:7位(予選Q3ベストタイム:1分40秒832)
予選中の路面コンディションは、タイム的に見て、Q1、Q2、Q3と進んでいくうちに徐々に悪化してったようである。そのなか大嶋はまずQ1で1分37秒967をマーク、11位でここを突破する。続くQ2では、最後に1分38秒882のアタックを決めて8位、見事最終Q3進出を果たした。ポールポジション争いも期待される展開になったが、トップ8が競うQ3では1分40秒832、予選7位という結果にとどまる。とはいえ、決勝レースで上位入賞~表彰台が狙える好位置からのスタート権を確保できた。
■決勝
天気:雨
コース状況:ウエット
気温:22度(決勝スタート前)
路面温度:23度(決勝スタート前)
決勝レース開始:13時45分(セーフティカー先導スタート)
周回数:55周(250km=当初予定、53周で終了)
#7 アーテム・マルケロフ
決勝結果:19位(所要時間:1時間37分00秒444=50周消化、ベストタイム:1分45秒871)
決勝日も天候微妙な状況が続いたが、決勝レースは終始ウエット路面、ウエットタイヤを履いての戦いとなる。レースは定刻にセーフティカー(SC)先導でスタートした。3周終了時にSCが撤収し、レースが実質的に始まる。
17番手スタートだったマルケロフは19番手で実質のオープニングラップを終えると、その後も18~19番手で走行。水煙が巻き上がるなど難しい条件での他車との戦いのなか、マルケロフはウォールにヒットしてフロントウイングを失ってしまい、12周終了時にピットインすることに。ここで周回遅れの20番手となり、その後もペースアップできずに苦闘した。19~20番手での走行が続き、レース最終結果はトップから3周遅れの19位完走だった。
#8 大嶋和也
決勝結果:13位(所要時間:1時間35分58秒886=52周消化、ベストタイム:1分44秒220)
7番手スタートの大嶋は、3周終了時にレースが実質的なスタートを迎えて以降も、そのポジションを長く守って走り続ける。今回のレースはトップの車両が予定の55周を消化する前に規定の最大競技時間=1時間35分の方が先にくることとなり53周で終わるのだが、各陣営が天候と燃費、タイヤの状況を鑑みつつの神経戦も展開されるなか、大嶋はレースが55周まで続いても無給油で走れる算段で戦いを進めていた。ただ終盤は、スタートから使い続けるウエットタイヤの状態が芳しくなくなり、ペースが落ちる。
後方からライバルが次々と迫り、32周目、36号車に前に出られて大嶋は8番手となる。36周目には18号車に先行を許し、残念ながら入賞圏(トップ8)から外れる。さらに40周目、5号車にパスされ10番手に。最終盤には65号車も迫ってくるが、大嶋はなんとかトップ10の座を守ろうと踏ん張った。しかし実質最終週の53周目にスピンを喫し、レースを終えることになってしまう。1周遅れの完走扱いで、順位は13位。中盤まではポイントゲットが確実に見えた流れだっただけに、残念な結果となった。
■コメント
アーテム・マルケロフ
「どう振り返るべきか難しい、そういった展開のレースウイークエンドになってしまいました。今シーズンは自分にとって残念なレースが続いてしまっています。次のツインリンクもてぎは(公式テストがなく)初めて戦うコースにりますが、とにかく自分に今できる最善を尽くすしかない、そういう気持ちで臨みます」
大嶋和也
「後半はタイヤのブローアップが進み、ペースダウンしてしまいました。そういう意味では、ちょっとタイヤに厳しめのセットアップだったかもしれません。最後は後ろから65号車が迫ってきていて、なんとか逃げきろうとプッシュしていたのですが、単独でスピンしてレースを終えることになってしまいました」
「ただ、今回は予選でQ3まで進めましたし、昨年までは(どのタイヤでも)予選のピークを出しにくい傾向に悩んでいたことを思えば、ポジティブに考えられます。一方で長所だった決勝ペースに課題が出てきている難しさもありますが、うまくバランスさせて両立すれば、次のもてぎ戦以降、またいいところにいけると思います」
片岡龍也監督
「今季の新車でのウエットコンディションにおける各種データが充分にないのはどのチームも一緒で、今回はどことなく我慢比べのようなレース展開になりました。大嶋が7位をキープしていたのですが、終盤ちょっと辛くなってしまったようです。最後もなんとかトップ10は守ろうと頑張ってくれていたんですけどね。残念です」
「レースウイークを通して考えれば、予選でスピードを発揮できるようになってきていることは前進要素ですし、決勝もそれほどわるい内容ではなかったと思います。(第2戦で3位表彰台を得たこともあり)チームとして期待が大きくなっているだけに、結果が伴わないと落胆も大きくなるという面はどうしてもありますね。昨シーズンの苦闘を思えば、違った悩みが出てきているかもしれませんが、とにかく今回の悔しさを晴らすためにも、残り3戦、しっかり頑張っていこうと思います」
■シリーズランキング
マルケロフ選手:ー位/ーポイント
大嶋選手:11位/6ポイント
チーム部門:10位/6ポイント