レッドブル・ホンダが初優勝を遂げたオーストリアGPの約10日後、イギリスGP木曜日のフェラーリ定例会見に姿を見せたシャルル・ルクレールに、「ペナルティを認められず勝利を失った落胆からは、すでに立ち直ったか」という質問が飛んだ。ルクレールはそれには直接答えず、「僕は今でも、マックスはペナルティを受けるべきだったと思っている」と、自らの主張を述べた。
「でも、そうはならなかった。それはもう、過去のことだ。だったら僕もこれからは、自分のやり方でレースを戦うことにする」
それが具体的にどんな戦い方を指すのか、ルクレールは言及しなかった。しかし「戦い方の限界が広がったのは、僕らドライバーにとってはいいことだ」という彼の言葉が、ヒントになるだろう。つまりはある程度のアグレッシブなドライビングでも、今後は許容されるはず。そう考えているということだ。
一方でルクレールは、「今の裁定の一番の問題は、一貫性に欠けることだ」と、言う。
「僕らドライバーにとっては本当に些細なことにしか思えない行為がペナルティに取られたり、逆に前回のようなドライビングが不問に付されたりする。そこは本当に、何とかしてほしいと思うよ」
この会見では、今から8年前のバトルの話題でも大いに盛り上がった。2011年、当時13歳のふたりがカートのWSKユーロシリーズを戦っていた際、今回とほとんど同じ接触事故を起こしているのだ。ただし両者の位置関係は、まったく逆だった。
首位フェルスタッペンを追うルクレールがインを刺し、アウト側に押し出して逆転優勝。敗れたフェルスタッペンは「こんなのフェアじゃない」と激昂し、ルクレールは「単なるレース上のアクシデントだ」と、クールに受け流す。
「あの頃の僕たちは、決して親友とは言えない関係だった。でも今はずいぶん、僕らの仲は改善された。何よりあの時カートを闘っていたふたりが、今はF1で再び戦っている。それは素晴らしいことだと思うよ」(ルクレール)
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