7月12日放送の「モーニングCROSS」(TOKYO MX)で、女優の「はるかぜちゃん」こと春名風花さん(18)がネット上の無料サイトや予約キャンセルなどについて言及した。「無料に対する意識」を再確認するよう呼びかけた。
春名さんが文を担当し、昨年8月に刊行した絵本『いじめているきみへ』では、絵を担当したイラストレーターがネット上の写真を模写していたことが発覚し、今年6月、発売停止となった。春風さんはイラストレーターについて「ネットでタダで見られる写真に著作権意識がなかった」と指摘した。
さらに、違法アップロードサイト「漫画村」が閉鎖され、「無料で漫画が読めなくなって困る」といった声や、ロックバンド「OKAMOTO'S」のハマ・オカモトさんが違法音楽アプリに「OKAMOTO'Sが入ってなくて聴けないと言われた」と投稿したツイートを紹介した。
「娯楽や芸術が無償で楽しむものになってしまうと、文化の衰退につながる」
これに対し、春名さんは、「例えインターネットで無料で作品を公開していても、それを作るために色んな人が関わって、いろんなお金がかかっている」といい、
「(そのことを考えずに)『全部無料で見せろ』っていう方が、サービスでやっていることを当たり前のこととして受け取る方がすごく多いなと思っていて、娯楽や芸術が無償で楽しむものになってしまうと文化の衰退につながると思う」
とコメントした。
春名さんは現在、小劇場で演劇を行っている。公演のチケットは「当日精算」で、予約した公演日当日に劇場窓口でチケット代を支払う仕組みだ。この場合、観客は急病や交通機関の遅延などでキャンセルしても代金を払わずに済むと説明する。
「お客様にとってはとても便利なんですけど、誰でも無料で簡単に予約が出来るため、当日来られるか分からないのに大量に予約を入れて、大量に予約キャンセルをするっていう方が(いる)」
春名さんが今年6月に出演した舞台「偏執狂短編集Ⅳ」でも、複数予約していたある人物に当日キャンセルされたという。noteでは、春名さんの名前で予約した450人のうち50人が当日キャンセルだったと明かしている。
やむを得ない場合、「来られない事が分かった時点で必ず連絡は欲しい」
幸い、当日券購入者がいたため満席にはなったが、「当日券のお客様がいなかったらどうなっていたことか」と話す。
「大赤字が出ていたかもしれないっていうのを知っておいて欲しいですし、小さな劇団なら潰れますし、来るつもりがない人がチケットを買い占めてしまって、買いたくても買えない人が出る」
さらに「私たちが便利だなと思っているサービスのほとんどが多くの人の善意に成り立っているもの」といい、それを無料だからといい加減に使う人が増えれば、
「便利なサービスは確実になくなってしまう」
「あなたの周りの無料のものは本当に無料のものですか?ということは意識していただきたい」
と警鐘を鳴らす。春名さんは放送終了後、自身のツイッターで、「レストランの架空予約や当日のドタキャンも小劇場と同じだねという意見が(ツイッターで)あったけど、本当にそうだなと思います」とコメント。
最近は「連絡もなく当日に無断キャンセルする人もめちゃくちゃ多い」という。「急病などの時はどうしようもないけれど、来られない事が分かった時点で必ず連絡は欲しいです。早く分かれば分かるほど、他のお客様にお譲り出来る可能性が増えるから」と呼びかけた。