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オーストラリアの人気レースVASC、フォード陣営王者が早くも2020年参戦布陣固める

2019年07月12日 12:11  AUTOSPORT web

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2020年シーズンに向け王者スコット・マクローリンとファビアン・クルサードのドライバーラインアップを維持すると発表したDJRチーム・ペンスキー
VASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーのフォード系トップチームとして君臨し、2018年も両タイトルを獲得しているDJRチーム・ペンスキーは、2020年シーズンに向け王者スコット・マクローリンとファビアン・クルサードのドライバーラインアップを維持すると発表。また、最大のライバルであるレッドブル・レーシング・オーストラリア(RBRA)、トリプルエイト・レースエンジニアリングとGMホールデンも、2021年終了までの契約延長をアナウンスした。

 2019年シーズンも新型フォード・マスタングの高い戦闘力により、ドライバーズランキング首位と2位を堅持するDJR所属の両ドライバーは、ここ4年間維持してきたチームメイトとしての成功体験を引き継ぐべく、新たな契約に同意。2020年もシェルVパワー・レーシングのマスタングをドライブすることが決まった。

「スコットとファビアンの両名が、来季も我々とともにスーパーカーを戦うことが確認できたのは素晴らしいニュースであり、チームにとっても名誉で誇らしい気分だ」と語るのは、DJRチーム・ペンスキーのプリンシパルを務めるライアン・ストーリー。

「彼らは素晴らしいチームメイトであることを証明し、我々のチームを真のプロフェッショナルとして牽引する代表的存在としての役割を果たしてきた。近年のリザルトが示しているように、彼らは今キャリアのピークに差し掛かっている。残る2019年シーズンと続く2020年も、彼らがフォード・マスタングGTのステアリングを握ってくれるのを楽しみにしている」

 ボルボのファクトリーチームだったギャリー・ロジャース・モータースポーツ(GRM)からシリーズデビューし、2017年にDJRに移籍して以降、29勝と40ものポールポジションを獲得したマクローリンは「カーナンバー17のマスタングを引き続きドライブできるのが心から楽しみだ」と意気込みを語った。

「これまで僕らは一緒に多くのことを成し遂げてきた。そして将来に向け、引き続きシェルVパワー・レーシングの一員としてドライブできるのは最高の喜びだ。DJRはスーパーカーで最高のチームであり、その立場は誰にも奪われたくないものだ。可能な限りハードにプッシュして、毎戦最高のリザルトを手にしたいね」

 一方、シリーズにおけるDJRのライバルであるホールデン陣営のトリプルエイト・レースエンジニアリングは、2021年シーズン終了までホールデンのファクトリープログラムを担当することを発表。同じくレッドブルのサポートが継続することもアナウンスした。

 HRT(ホールデン・レーシング・チーム)として長年ワークス格を務めたウォーキンショー・レーシング(現:ウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド)から引き継ぎ、2017年からファクトリープログラムを担当するトリプルエイトは、Gen2規定の新型コモドアZBの開発チームとしての役割も担ってきた。

 今回その契約を2年間延長し、またヴォーダフォンに代わって2013年からメインパートナーとして迎えたレッドブルも、引き続きサポート体制を継続。7度の王座獲得経験を持つジェイミー・ウインカップと、2016年シリーズチャンピオンであるシェーン-ヴァン・ギズバーゲンの両ドライバーは、ともに2020年末までの契約が残っている。

 チーム共同オーナーであるジェシカ・デーンは、シリーズ公式放送のインタビューに対し「レッドブル、ホールデンともに、チームと2年間のパートナーシップ契約延長を果たしました」と明かしている。

「これで少なくとも2021年シーズンの終わりまで、我々はレッドブル・ホールデン・レーシングとしてグリッドに並ぶことになります。これは素晴らしいニュースね」

 2016年に結ばれたRBRAとGMホールデンのファクトリー契約には、2018年導入予定だったV6直噴ターボの開発計画も含まれていたが、当面の間は現行の5リッター自然吸気V8を使用することも確認されている。