レッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコは、ピエール・ガスリーが速さを発揮できずに苦しんでいるため、彼のRB15を詳しく調べたが、問題は一切見つからなかったと語った。
ガスリーがレッドブルに昇格してから9戦がたつが、チームメイトのマックス・フェルスタッペンとのパフォーマンス差は縮まらず、前戦オーストリアではフェルスタッペンが優勝したのに対し、ガスリーは1周遅れの7位に終わった。
オーストリアGP後、マルコはMotorsport-Totalに対し、「ガスリーが本来あるべき状態でないのは間違いない」と語った。
「オーストリアに関して、釈明の材料があるのは事実だ。プラクティスでフロントウイングがすべて尽きてしまったため、彼(ガスリー)は、マックスと同じフロントウイングを使うことができなかった。とはいえ、あのギャップを説明する理由にはならない」
フランスGPで10位に終わった後、ガスリーは予選、決勝とグリップ不足に苦しんだ原因を突き止めたいと述べ、チーム代表クリスチャン・ホーナーは、「隠れた問題が残らないよう、彼のマシンを隅から隅までチェックする」と語っていた。
マルコは、ガスリーのマシンをファクトリーで徹底的に調べた結果、問題は見つからなかったと明かした。
「マシンが期待した仕事をしなければならないのはもちろんだが、それはガスリーも同じだ」とマルコ。
「彼は常にシャシーの問題を探している。だが、我々が調べた結果、何も見つからなかった」
「我々としてはできる限り彼をサポートしていくつもりだ。最初はマックスのセットアップを利用してもらう。それはマックスの方がドライバーとしての経験が豊富であり、エンジニアリングチームにも経験があるからだ」
「そこからある程度変更してもいいが、大きく離れることはできない。以前セットアップで実験をして、両極端なセットアップを試したことがあった」
ホーナー代表は、うわさとは異なり、レッドブルとしてはガスリーを降ろすことは考えておらず、彼が本来の力を発揮できるようになるようサポートしていくと、改めて強調した。
「彼のドライバーとしての能力については承知している。今見せているパフォーマンスよりずっと優れた力を持っているはずなのだ」とホーナーは言う。
「多くの人たちが彼に注目し、いつまで続けられるのかといろいろな推測を行っている。だが、我々チームは100パーセント、彼をサポートし、彼とともに働くために最善を尽くしている」
「データばかり見て、完璧さを目指すのではなく、チームメイトのことを考えずに、ただ走ればいい。それが私から彼へのアドバイスだ」
「電話の電源を切って、SNSも見ないようにして、走ることに集中すべきだ」