2019年のモンスターエナジーNASCARカップは6月30日、イリノイ州ジョリエットのシカゴランド・スピードウェイで第17戦シカゴランドが行われ、アレックス・ボウマン(シボレー・カマロZL1)がカップシリーズ初優勝を飾った。
1.5マイル(約2.4キロ)のオーバルコースを80周、80周、107周の3ステージ合計267周で争われた第17戦。NASCAR独自のチャンピオン決定戦“プレーオフ”まで残り10戦ということで、優勝はもちろん、各ステージで獲得できるプレーオフポイントも重要さを増してくるラウンドだ。
決勝レースは30日(日)の14時4分、オースティン・ディロン(シボレー・カマロZL1)を先頭にスタートしたが、直後に雷雨接近の予報が出てレースは11周で赤旗中断。約3時間半の中断を挟み、17時過ぎに再開された。
再開後のステージ1は、イエローコーションが出ずに進んでいくが、残り2周でクリント・ボウヤー(フォード・マスタング)がタイヤトラブルからスピンしてイエローコーション。そのままチェッカーとなり、デニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)が制した。
続くステージ2は、終盤タイヤトラブルを抱えながらの走行を強いられたケビン・ハービック(フォード・マスタング)が0.674秒差でチェイス・エリオット(シボレー・カマロZL1)を抑えきりトップチェッカーを受けている。
迎えた最終ステージ3は、レース終盤にカイル・ラーソン(シボレー・カマロZL1)とボウマンによるトップ争いが激化。2台は順位を入れ替えながら周回を重ねると、残り5周のターン2立ち上がりでボウマンがサイド・バイ・サイドからラーソンのオーバーテイクに成功。そのまま逃げ切り自身初のカップシリーズ制覇を遂げた。
カップ戦出場134戦目で初めてビクトリーレーンへマシンを進めたボウマンは「この瞬間を待ち望んできた」と喜びを語っている。
「もう2番手を走り続けることにうんざりしていた。もう2位で終わるなんてこりごりだったよ」
2位はラーソン、3位はジョーイ・ロガーノ(フォード・マスタング)が獲得。トヨタ勢最上位は7位でチェッカーを受けたエリック・ジョーンズ(トヨタ・カムリ)だった。
この週末は下位シリーズにあたるエクスフィニティ、ガンダー・アウトドアズ・トラック・シリーズの決勝レースも行われ、エクスフィニティではコール・カスター(フォード・マスタング)、アウトドアズ・トラックではブレット・モフィット(シボレー・シルベラート)が、それぞれ優勝を飾っている。