今月4日、豪ゴールド・コーストの空港に珍客が現れ、タキシング中のジェットスター航空JQ455便が約4分間の停止を強いられた。珍客は歩みの遅いことで知られるカメで、機長は航空機を一旦停止しカメの安全を確認してから移動を再開した。思いもよらないカメの登場と機長の機転の利いた対応に、乗客らは笑顔でアデレードへと旅立ったようだ。
ゴールド・コーストの空港で離陸体制に入るためタキシング中だった機長はその日、前方をのそのそと歩く1匹のカメを目にして航空機のブレーキを踏んだ。『The Independent』によると、カメはかなりゆっくり歩を進めており、そのままタキシングを続けると機体右側エンジンに吸い込まれる可能性があったため、機長が管制塔に連絡を取りカメを移動するスタッフを派遣するよう要請したとのことだ。
JQ455便の乗客ら数人は後に、ツイッターに「ゴージャスなカメだったわ」「機長、よくやってくれた」「微笑ましい出来事!」「今日は素敵な一日になったわ」「ウサギは見たことがあったけど、カメは初めて」などとツイート、ジェットスター航空は翌日、乗客のコメントをツイッターでシェアし「カメに辛抱強く付き合ってくれて感謝します」とコメントを残した。
ジェットスター航空のスポークスマンは、カメ騒動はこれが初めてではないこと、この日の朝にもスタッフが滑走路のカメの移動に駆り出されたことを明かしている。また乗客の1人は、このカメが滑走路を横切り、空港のフェンスそばにある小川を目指して歩いていたのではないかと述べている。
ちなみに米アラスカの空港滑走路では2017年、
200キロを超えるアザラシが出没していた。また今年4月には、モルディブの新空港に産卵にやってきたカメが保護されている。ほのぼのした話題と言えばそれまでだが、実は野生動物の生息地が減少していることを如実に物語っているのだろう。
画像は『Fox News 2019年7月8日付「Jetstar flight delayed by turtle slowly crossing tarmac」(iStock)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)