MotoGP第9戦ドイツGPが行なわれたザクセンリンクで、10年連続ポール・トゥ・ウインを飾ったマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)。この記録は、125ccクラスでチャンピオンを獲得した2010年から始まり、Moto2クラス時代の2011年、2012年、さらにMotoGPクラスに昇格後の2013年から2019年まで、最高峰クラスでも負け知らずの7年連続ポール・トゥ・ウインという記録を樹立した。
MotoGPライダーではバレンティーノ・ロッシ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)がイタリアのムジェロで2002年から2008年まで7連勝(ムジェロ通算9勝)を飾っているが、その内、ポール・トゥ・ウインは3回のみ。引退したケーシー・ストーナーもオーストラリアのフィリップアイランドで2007年から2012年まで6連勝(ポール・トゥ・ウインは2008年から2012年までの5年連続)という記録を打ち立てているが、彼らと比べてもマルケスのザクセンリンクでの記録は飛びぬけている。
マルケスはMotoGPクラスではザクセンリンクの通算7勝を筆頭に、アメリカズGPのオースティンでも通算6勝を記録している。アメリカズGPでは2019年もポールを獲得しながら決勝は転倒リタイアに終わり、連続ポール・トゥ・ウイン記録は6でストップしたが、オースティン同様、得意とするザクセンリンクでは連勝記録を更新した。
連勝記録ではないものの、アッセン、ミサノ、アラゴンで通算5勝(125cc、Moto2、MotoGP各クラス合計)を記録しているほか、各コースで勝利を収めた経験を持っており、現在のMotoGP開催コースでマルケスが唯一優勝していないのは、オーストリアGPのレッドブル・リンクのみとなっている。
ドイツGPでMotoGPの2019年シーズン前半戦は終了。マルケスはランキング2番手のアンドレア・ドヴィツィオーゾ (ミッション・ウィノウ・ドゥカティ)に58ポイント差をつけて、ランキングトップでシーズンを折り返した。
サマーブレイクを挟んで、後半戦は第10戦オーストリアGPからスタートする。レッドブル・リンクはドゥカテイ勢が3年連続優勝しているコース。レッドブル・リンクでマルケスは2016年は5位に止まったが、2017年はドヴィツィオーゾと、2018年には当時ドゥカティを駆っていたホルヘ・ロレンソと最終ラップの最終コーナーまで接戦のトップ争いを繰り広げたものの、僅差の2位に終わっている。
2019年のオーストリアGPでマルケスはレッドブル・リンク初勝利を記録することができるか。後半戦もマルケスがどんな戦いを見せるか目が離せない。