ブランパンGTワールドチャレンジ・アジア第4ラウンドは7月7日、富士スピードウェイでレース2の決勝レースが行われ、アウディスポーツ・アジア・チーム・アブソリュート・レーシングのウェイロン・タン/マルティン・ランプ組12号車アウディR8 LMSが優勝を飾った。
前日の7月6日に行われた予選2回目では、アレッシオ・ピカリエロが駆るクラフト-バンブー・レーシングの88号車メルセデスAMG GT3がポールポジションを獲得、2番手にはジャズマン・ジャファーがアタックしたトリプルエイト・レースエンジニアリングの888号車、そして3番手には横溝直輝がドライブしたアンストーン・レーシングの17号車、そして4番手にはメルビン・モーの55号車と、メルセデスAMG勢がトップ4を占めていた。
迎えた7日のレース2では、スタート直後ジャファーの888号車と横溝の17号車がわずかに接触。横溝車はフロントにダメージを受けたものの、ピカリエロの88号車、横溝の17号車、ジャファーの88号車という順位でレースが展開されていった。
各車がピットストップを終えたレース中盤以降、アレキサンドレ・インペラトーリからブティコン・インタラプワサクに交代したパンサー/AASモータースポーツの918号車ポルシェ911 GT3 Rがポジションを上げ、ピカリエロからジェフリー・リーに交代した88号車、918号車ポルシェ、さらにプリンス・アブドゥル・ラフマン・イブラヒム駆る88号車、横溝から交代したシュウ・ウェイ駆る17号車、ランプからタンに交代した12号車というオーダーとなるが、残り15分というところで、T2モータースポーツの75号車フェラーリ488 GT3がダンロップコーナーでストップ。セーフティカーが導入された。
これで上位は一気にギャップが縮まるが、リスタート後、タイヤのグリップも少なくなっているなかで激しいトップ争いが展開された。これをまず勝ち抜いていったのは、インタラプワサク駆る918号車ポルシェ。さらにタンが駆る12号車アウディも続いていく。一方後方では88号車、888号車、17号車という3台のメルセデスAMG GT3、さらに序盤坂本祐也がドライブし、マルコ・シーフリードに交代したハブオート・コルセの27号車フェラーリが続いた。
しかしこの争いのなかで、17号車メルセデスAMGと27号車フェラーリはTGRコーナーでわずかに接触。両者ともタイヤを傷めてしまい、痛恨の後退。ピットで見守っていた横溝は「今回は表彰台、それに優勝も見えていただけに悔しいです」と肩を落とした。
一方トップ争いは、チェッカー間際にタンの12号車アウディがインタラプワサクの918号車ポルシェを逆転。12号車はシルバー、918号車はプロ-アマとクラスが異なったが、見応えのある優勝争いを12号車のウェイロン・タン/マルティン・ランプ組が制した。
2位はプロ-アマ優勝となるインタラプワサク/インペラトーリ組918号車ポルシェ。3位はクリスティーナ・ニールセン/ダリル・オーヤン組クラフト-バンブー・レーシングの99号車メルセデスAMG GT3となった。
日本勢では、永井宏明/上村優太組ARN RACINGの8号車ポルシェ911 GT3 Rが総合9位・プロ-アマクラス4位でフィニッシュ。ピティ・ビョロムパクティ/澤圭太組61号車マクラーレン720S GT3は総合10位/プロ-アマクラス5位となった。また、アマクラスはヴァッターナ・モータースポーツの浅井亮博/チョンサワット・アサワハム組128号車ランボルギーニ・ウラカンGT3が優勝。LM corsaの脇阪薫一/中西慧組60号車ポルシェ911 GT3 Rがクラス2位/総合12位山崎裕介/木村武史組CarGuy Racingの777号車がペナルティを受けてしまったこともあり、総合18位/クラス4位でレースを終えた。
GT4クラスは、序盤クラフト-バンブー・レーシングの77号車メルセデスAMG GT4がリードするも、BMW Team Studieの木下隆之/砂子塾長組81号車BMW M4 GT4が優勝。今季5勝目を飾った。