ポルシェは7月6日、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードの会場でWEC世界耐久選手権/IMSAウェザーテック・スポーツカーチャンピオンシップ向けLM-GTE規定対応の新型ポルシェ911 RSRを公開した。新型は基本レイアウトは変わらないものの、すべての面でリファインを受けているという。
2018-19シーズンのWECでドライバーズ/マニュファクチャラーのタイトルを獲得したポルシェだが、その王座獲得に貢献した911 RSRが「我々は栄冠に依存しない」のキーワードのもと、911 RSRをすべての面で見直しリファインした。開催中のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで公開された911 RSRは、タイプ992のボディを使い空力をはじめ各所が洗練された。
最大の特徴と言えるのはドライブトレーン。6気筒水平対向は変わらないが、排気量が4リッターから4.2リッターに拡大され、ドライバビリティを向上。パワーバンドも広く使えるようになるという。このエンジンが911 RSRの特徴であるリヤアクスル前方に置かれる。また排気系もこれまでのリヤからリヤのホイールハウス前方に移され、重量軽減に貢献しているほか、ディフューザーにも好影響を及ぼしているという。
また、長距離レースで使用されることが基本の911 RSRはコクピットを中心に、ドライバーからの意見を採り入れユーザビリティの向上が図られた。またサービス性能の向上も図られ、カーボン製ボディは容易に交換が可能だという。
すでに新型911 RSRはポールリカールで6000km/30時間におよぶテストがWEC、IMSAのワークスチームも参加して3月に行われ、2019年9月のデビューに備えている。
「2017年から911 RSRは世界選手権をはじめ北米、ヨーロッパの耐久レースで20勝もの勝利をもたらしてきた。我々の仕事はさらに良いクルマを作り上げることで、バイザッハのエンジニアはあらゆる側面からこの仕事をこなしてきた」とポルシェモータースポーツのフリッツ・エンツィンガーは語った。