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DTM第4戦ノリスリンク:痛恨のエンジンストールも運を味方にラストがレース1を制す

2019年07月07日 09:21  AUTOSPORT web

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セーフティカーを利用し今季3勝目を挙げたレネ・ラスト
ノリスリンクでDTMドイツ・ツーリングカー選手権第4戦が開催。6日に行われたレース1は、レネ・ラスト(アウディRS5 DTM/アウディ・スポーツ・チーム・ロズベルグ)が制し、今季3勝目を挙げた。

 ドイツ・ニュルンベルクの公道を使った全長2.3kmのノリスリンクが舞台となるDTM第4戦。レース1の予選は、ニコ・ミュラー(アウディRS5 DTM/アウディ・スポーツ・チーム・アプト・スポーツライン)が46秒337でポールポジションを獲得。2番手にフィリップ・エンゲ(BMW M4 DTM/BMWチームRMR)が0.075秒差で2番手、3番にロイック・デュバル(アウディRS5 DTM/アウディ・スポーツ・チーム・フェニックス)が入る。

 しかし、デュバルと8番手のマイク・ロッケンフェラー(アウディRS5 DTM/アウディ・スポーツ・チーム・フェニックス)は失格処分となり、最後尾グリッドスタートに。

 2番手のエンゲもブロッキングのペナルティで降格し、5番グリッドからのスタートとなり、ミュラーのとなりとなる2番グリッドにはブルーノ・シュペングラー(BMW M4 DTM/BMWチームRMG)が繰り上がった。

 晴天の下、レース1はスタート。ミュラーはトップをキープする。4番手スタートのラストは痛恨のエンジンストールで最後尾に落ちてしまう。

 2番手争いは、好スタートを見せたエンゲが前に出るが、ヘアピンでインをキープしたシュペングラーがポジションをキープする。


 しかしヘアピンでアストンマーティンのピエトロ・フィッティパルディが接触しコースオフ。マシン除去のため4周目からセーフティカーが導入される。

 ラストはセーフティカーが入る直前でピットイン。抜群なタイミングでタイヤ交換を済ませる。

 レースは再開。トップはミュラー、2番手にはシュペングラーを交わしたエンゲが入る。リスタートで4番手に浮上したティモ・グロック(BMW M4 DTM/BMWチームRMR)だったが、2回目のヘアピンでシェルドン・ファン・デル・リンデ(BMW M4 DTM/BMWチームRBM)と接触しスピン。他車に追突されたグロックは、マシンにダメージを負ってリタイアとなった。


 ミュラーは30周までトップをキープしピットイン。代わってトップに立ったのは、セーフティカーが入る前にタイヤ交換を済ませていたラスト。

 ラストは、そのまま後続を寄せ付けない走りを見せると、34秒差を付けてトップチェッカーを受けた。

 一方、2番手争いは最後まで白熱した展開を見せる。タイヤ交換を終えたミュラーは7番手まで落ちてしまうも、そこから怒涛の追い上げを開始する。

 54周目には3番手までポジションをアップ。その前を走るのは、1周目終わりでピット作業を終えていたジョエル・エリクソン(BMW M4 DTM/BMWチームRBM)だ。


 2番手争いを繰り広げたエリクソンとミュラー。エリクソンがそのまま2番手をキープするかと思えたが、ファイナルラップ最終ターンとなるふたつ目のヘアピンで一気にインを差しオーバーテイク。逆転で2位をつかみ取った。


「スタートは悪かったけど、今日の僕たちは賢かった。セーフティカーをうまく利用できたんだ。ペースも良くて、レースを勝つことができた。クルマは完璧で、チームには感謝したいね」とラスト。

 2位のミュラーは、「もちろん、セーフティカーが入ったのはうれしくなかったよ。いいスタートを切れて、すべてがうまくいっていたけど、すべてが破壊された」

「そこから自分たちの作戦に最大限に取り組んでいった。最後にジョエル・エリクソンを捉えることができたのは重要だったね。オーバーテイクに成功して、それは今日のハイライトだったよ」と悔しさを語った。