ブランパンGTワールドチャレンジ・アジア第4ラウンドは7月6日、富士スピードウェイでレース1の決勝レースが行われ、韓国のソライト・インディゴ・レーシングが走らせるロルフ・ブルーインス/マヌエル・メツガー組97号車メルセデスAMG GT3が優勝を飾った。
鈴鹿ラウンドに続く第4ラウンドとして開催されているブランパンGTシリーズワールドチャレンジ・アジアの富士ラウンドには、今季シリーズ最大となる31台がエントリーした。
7月6日午前に行われた予選では、タナート・サティエンティラクルがアタックしたアブソリュート・レーシングの911号車ポルシェ911 GT3 Rが1分41秒467でポールポジションを獲得。ウェイロン・タンがアタックしたアウディスポーツ・アジア・チーム・アブソリュート・レーシングのアウディR8 LMSが2番手、ブルーインスのメルセデスAMGが3番手につけた。ただ、12号車アウディは鈴鹿戦のペナルティによりグリッド降格となっている。
スタートでは、サティエンティラクルがTGRコーナーでわずかにアウトにはらむ間にブルーインスのメルセデスがトップに浮上。3番手スタートだったマルコ・シーフリード駆るハブオート・コルサの27号車フェラーリ488 GT3が続く。
序盤から上位は接近戦を展開していくが、ピットウインドウを終え上位陣がピットストップを終えると、27号車フェラーリの坂本祐也が97号車メルセデスを先行するも、「冷えたタイヤで抑えきれませんでした(坂本)」とメツガー駆るメルセデスが先行。坂本は2番手につけるが、序盤から大きくポジションを上げたランプの12号車アウディが迫り、2番手を奪った。
チェッカーが近づくと、メツガー駆る97号車メルセデスAMGとランプの12号車アウディ、そして坂本がドライブする27号車フェラーリは僅差のトップ争いを展開するが、メツガーの97号車がGRスープラコーナー立ち上がりでややコースアウトを喫しつつも逃げ切り優勝を飾った。
速さをみせたアウディスポーツ・アジア・チーム・アブソリュート・レーシングの12号車アウディが2位。坂本/シーフリード組は3位でチェッカーを受け、今季3回目の表彰台を獲得。坂本は今季ランキングトップを争っている。
「チームのおかげというのが大きいですね。いつも良い作戦と良いセットアップをしてくれています。まだ勝てていないので、勝ちたい気持ちが大きいですけどね」と坂本。
■各クラスで日本人が表彰台に食い込む
総合5位に食い込んだのは、序盤から永井宏明が好走をみせ上村優太に交代後も素晴らしい走りをみせたARN RACINGの8号車ポルシェ911 GT3 R。鈴鹿での第5戦に続きプロ-アマクラスの2勝目をマークした。
総合7位/クラス2位に食い込んだのは、ピティ・ビョロムパクティ/澤圭太組の61号車マクラーレン720S GT3。クラス3位にはビンツェンツォ・ソスピリ・レーシングの666号車ランボルギーニ・ウラカンGT3が入った。
5台が参戦したアマクラスでも、日本人ドライバーが表彰台を獲得した。優勝を飾ったのはAMACモータースポーツのアンドリュー・マクファーソン/ウイリアム・ベン・ポーター組51号車ランボルギーニ・ウラカンGT3となったが、序盤ポジションを落としつつも追い上げをみせたCarGuy Racingの山崎裕介/木村武史組が2位に食い込み、3位には近藤保/佐藤元春組キザシ・恒志堂・サクセスレーシングの390号車ランボルギーニが入った。
GT4では、予選で木下隆之が好アタックを披露したBMW Team Studieの81号車BMW M4 GT4が序盤からレースをリードしたが、これまでの成績によりピットストップ静止時間が10秒多かったこと、またセクター3で多くのGT3カーに阻まれたこともあり、トップ再浮上はならず。クラフト・バンブー・レーシングの77号車メルセデスAMG GT4が優勝、木下/砂子塾長組は2位でフィニッシュした。