マクラーレンF1チームは、フランスGPと同様にオーストリアGPでも、10チームのなかの4番手の位置でフィニッシュした。現在コンストラクターズ選手権でもメルセデス、フェラーリ、レッドブルに次ぐチームとなっている。
ランド・ノリスはオーストリアGPでは5番グリッドからスタートし、6位でフィニッシュした。マクラーレン・ルノーのチームメイトであるカルロス・サインツJr.は、パワーユニットのエレメント交換により19番グリッドからのスタートになったが、決勝で大きく挽回し、8位を獲得している。
しかしながらノリスは、オーストリアGPの週末においてマクラーレンが4番目に速かったかと尋ねられると、若干慎重な姿勢を見せた。
「僕たちは4番目あたりの位置にいると思う」と19歳のノリスは語った。
「でも(オーストリアの)予選Q3ではアルファロメオ勢がとても近いところにいた。ほんの少しのロックアップやオーバーステアがあったら、僕は彼らふたりに遅れをとることになっていた。今回はいい仕事ができて、彼らより上のポジションを獲った。でももし小さなミスをしたり、1分でも気を抜いたら、彼らに抜かれてしまうだろうね」
「僕たちはピットストップ、ペース、信頼性といったすべての面で素晴らしいパフォーマンスを発揮している。スタッフがとてもいい仕事をしてくれているんだ。直近のライバルたちは時には僕たちよりも速いこともあるが、彼らに勝ち続けるために、好調さを維持していかなければならない」
ルーキーのノリスはオーストリアGPのオープニングラップで、ルイス・ハミルトンやバルテリ・ボッタス、キミ・ライコネンといったドライバーたちに囲まれていた。
「ルイスについては、あの状況でばかげたことをするわけがないと信用していた」とノリスは語った。
「僕は彼よりも多くのリスクを取ることができる。でもターン1で彼のアウト側を走るのは、簡単なことではなかった」
ノリスは、レースの1周目で彼自身とマシンのパフォーマンスを最大限に引き出すために、まだ多くを学ぶ必要があると語った。
「しっかりレースをし、バッテリーやタイヤマネジメントについてもっと学ばなければならない。そういうことからの方が、ターン1で順位をひとつ上げるためにばかげたことをするよりも、力を引き出すことができる。期待に反して順位を下げることもあるが、妥当な理由からより安全な策を取ったんだ。オーストリアで見られたように、プッシュしたかったり、その必要があれば前へ出ることはできる」
オープニングラップでスタードライバーたちと競い合うのは、どのような気分だったのだろうか。
「少しの間、彼らと競い合った」とノリスは語った。
「マックス(・フェルスタッペン)は序盤で僕を追い抜いた。彼は優勝を狙っていて、彼のマシンのペースにはアドバンテージがあり、その後、トップに浮上したほどだ。それでもオープニングラップで僕たちをオーバーテイクするのは、彼にとって簡単なことではなかった」
「彼らと競い合えて良かった。彼らがどこで速いのか、彼らと比較して、どの部分で僕らはそれほどかけ離れていないのかを見ることができた。でも僕たちよりはるかに速いドライバーと競い合えたのは、ほんの少しの間だけだった」
「ゆくゆくは彼らと戦い続けられるようになりたい。それが僕らの目標だ。懸命に作業をして、状況を見ていくよ」