ブラック企業の風土をつくるのは、経営者や上司と言っていい。部下がまともな考えを持っていても、会社に都合のよい理論で押さえつけてしまう。キャリコネニュース読者からは、そんな「トンデモ上司」に関する体験談が多く寄せられている。
管理・事務職の40代男性は、上司から定時内で終わらない量の仕事を押し付けられている。そのくせ上司はさっさと帰ってしまい、男性は深夜までの残業を余儀なくされている。
「その状況を改善してほしいと上司に訴えると、『そこまで仕事ができないとは思わなかった』と逆ギレされ、『あいつは無能だ』と周りに言いふらし始めました」
これだけでも十分にひどいが、その状況を知った従業員全員が「お前が悪い。上司の言うことは絶対だ。謝れ」と男性を責め立てたという。男性はストレスによって入退院を繰り返すようになったが、社内では男性が「仕事ができない」せいだとされている。
「近くにあるものを投げる、蹴る。ホワイトボードなんてボコボコです」
管理・事務職の50代女性の元上司は、土日や有給取得時深夜も、深夜・早朝を問わず、どうでもいい内容でメールや電話を頻繁に飛ばしてきた。しかも女性が対応するまでしつこく連絡を入れ続けるという。
「上司のクズっぷりはこれだけじゃありません。気に入らないことがあるとすぐにパワハラです。近くにあるものを投げたり、蹴飛ばしたりします。ホワイトボードなんてボコボコです」
しかも、そのへこんだボードを取引先との打ち合わせで使っていたという。現在は退職しているにも関わらず、いまだに当時の上司から嫌がらせメールが送られてくる。
販売・サービス業の30代男性は、「とにかくクセのある課長で、パワハラは日常茶飯事だった」と振り返る。上司はすぐに怒鳴る人で、机を叩いて部下を威圧し、誰かが残業をしているとネチネチと文句を言うタイプだった。
「他人のミスを押し付けられたり、些細なミスで始末書を書かされたりしたので、彼の部署は退職者が多かったですね。それに、上司のお気に入りのひとだけ時給が上がり、そうでない人は冷遇されていて不公平でした」
「上司が私の仕事時間を奪っているのに、評価は『定時内に仕事が終わらない無能』」
営業職の20代男性の勤め先では、ノルマについて3人の上司から詰められる時間がある。「毎日最低でも朝は1時間、夜は3時間」といい、1日に計4時間を費やしている。その間は残業代が出ないほか仕事も滞ってしまい、大打撃だ。
「そんなことをする時間があるなら、営業に行った方が効率がいいんですよ。上司が私の仕事時間を奪っているのに、評価は『定時内に仕事が終わらない無能』だからたまりません」
介護職として働いていた40代男性は、利用者の排泄介助で忙しく、自分がトイレへ行く時間がなかった。そのことを上司に訴えたところ、
「オムツがいっぱいあるから、オムツをして仕事しろ」
と怒鳴られた。
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