元ヒュンダイワークスドライバーのヘイデン・パッドンが8月1~4日、フィンランドで行われるWRC世界ラリー選手権第9戦ラリー・フィンランドに、“古巣”Mスポーツから参戦することが明らかになった。
2018年までヒュンダイに所属していたパッドンは今季、同チームが9連覇王者セバスチャン・ローブを起用したことでヒュンダイi20クーペWRCのシートを喪失。
2019年はWRC復帰を目指すなかでアジア・太平洋地域、母国ニュージーランドなどのラリー選手権に参戦し、先月にはサウス・カンタベリー・ラリーに出場して後続に7分近くの大差をつけて優勝を飾っている。
そんなパッドンは6月末、ヒュンダイが元シトロエンのクレイグ・ブリーンとラリー・フィンランドの出場契約を交わしたことで、同チームからの世界選手権復帰は困難と判断。そこで、2013年にWRCデビューを飾った当時の在籍チームであるMスポーツ・フォードと連絡をとり、わずか2日で契約を結んだという。
Mスポーツと“キウイ”レーサーはラリー・フィンランドの直前、フォード・フィエスタWRCでのテストを実施する予定だ。
「2019年シーズン展開を家でじっと見ているのは本当に辛かった。特に、僕たち自身も高い競争力を発揮できることを理解しているからね」と語ったパッドン。
「ヒュンダイ・モータースポーツがクレイグ・ブリーンの起用を発表したニュースが流れた後、僕たちは座っているだけでは何も変わらないと、ことを起こすことにした」
「もちろん、WRCに復帰できることをとてもうれしく思っているし、Mスポーツと再び仕事ができることも楽しみだよ!」
また、パッドンは、フィンランドでフォード・フィエスタWRCをドライブするという決定に対し、彼を支援するヒュンダイ・ニュージーランドがこれを許諾してくれたことに謝辞を述べた。
「僕を全面的にサポートしてくれた、ヒュンダイ・ニュージーランドのチームに最大限の感謝の言葉を送りたい」とパッドン。
「ヒュンダイ・ニュージーランドが僕たちにこのチャンスを追いかけることを許してくれたことは、彼らが僕のキャリアと希望をどれだけ支えてくれたかを雄弁に物語っている。本当に頭が下がる思いだよ」
そんなパッドンを迎えるMスポーツ・フォードWRTのリチャード・ミレーナ―代表は「ヘイデン(・パッドン)がWRCに復帰するのは素晴らしいことだし、彼がフィエスタWRCで何ができるのを見るのが楽しみだ」とコメント。
「彼は優勝経験もあり、実績も多く積んだドライバーだ。ヘイデンのような素晴らしい才能を発揮してくれるドライバーがチームに居ることは、我々にとって喜ばしいことだよ」
「ラリーのファンなら誰でもそうだが、彼とジョン(一度はコドライバーを引退したジョン・ケナード)がチャンピオンシップに戻ってくることを楽しみにしているんだ!」