マックス・フェルスタッペンとレッドブル・レーシングとの契約にはパフォーマンス条項があり、フェルスタッペンが契約を早期に解除する可能性があると、彼のマネージャーが認めた。
フェルスタッペンの現在のレッドブルとの契約は2020年末まで有効であるが、それ以前にチームを離れることが可能になるような取り決めが、契約のなかには含まれているという。
第9戦オーストリアGPでフェルスタッペンが今季初優勝を果たす前に、マネージャーを務めるレイモンド・フェルムーレンが、パフォーマンス条項の存在を認めた。
「契約にはパフォーマンス条項が存在する」とフェルムーレンは、オランダのメディア『Formule 1』に語った。
「だが我々はその内容についてこれ以上明らかにするつもりはない。レッドブルとフェルスタッペンはこの契約が必然的に何を伴うことになるのか、完全に承知している」
以前レッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコも、フェルスタッペンとの現在の契約にパフォーマンス条項が含まれていることを認めていた。具体的な内容は明らかになっていないものの、スペインの『Marca』は、今年のサマーブレイクまで、つまりハンガリーGPまでに優勝できない場合、フェルスタッペンは他チームと交渉することができる旨、定められていると報じた。一方で、レッドブル・ホンダのコンストラクターズ選手権における順位が関係する取り決めであるという推測もなされている。
フェルスタッペン自身は、オーストリアGPの土曜日、この件について聞かれた際に、当然のことながら詳細は明かさなかった。
パフォーマンス条項について詳しいことを教えてほしいとFIA記者会見で聞かれたフェルスタッペンは、「君はどう思う? (皆が知りたがっているのだろうが)もちろん言わないよ」と答えた。
レース後には、「僕らにとってもホンダにとっても、大きな意味を持つ勝利だ。チームメンバーに大きな自信をもたらすし、いくつかの疑問も消え去ることになるだろう」とフェルスタッペンは発言している。
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マネージャーのフェルムーレンは、パフォーマンス条項が存在するのは確かではあるが、フェルスタッペンがレッドブル・ホンダとともに成功することに気持ちを集中させていることは間違いないと主張した。
「我々はレッドブルとともに世界チャンピオンになりたいのだ」とフェルムーレンは付け加えた。
「2015年にレッドブルとともに、史上最年少世界チャンピオンを誕生させるという計画を始めた。その計画を継続したいと思う」
「我々が気にかけているのは来年だけでなく、それ以降の年についてもだ。レッドブルとホンダはどうなるだろうか? すべての要素が重要だ」
もしフェルスタッペンが突如自由の身になるなら、メルセデスはすぐにでも彼を引き抜きにかかるものと、多くの人々が考えている。
メルセデスにフェルスタッペンを獲得するチャンスが生まれるということは、バルテリ・ボッタスがシートを失う可能性が高まることになる。
さらに、万が一フェルスタッペンを失った場合にレッドブルは後任に誰を選ぶのかという予想までなされており、セバスチャン・ベッテルが古巣レッドブルに戻り、空いたフェラーリの枠にフェルナンド・アロンソが収まるのではないかという説まで出てきている。