従業員を奴隷のように扱うブラック企業では、常識では考えられないようなルールを定められている。キャリコネニュース読者からは、狂ったルールで苦しんだ体験が続々と寄せられている。
技術職の30代男性の元勤務先では、「10分でも遅刻したら半休扱い」という決まりがあった。そのほか、入社1年目の新人は健康診断を受けられないなど、従業員にお金を極力払いたくない考えが見てとれる。
一方で上層部には甘く、会長と社長は高級外車が社用車として与えられ、その車で通勤していたという。
「PCは数人で一台を使用、いつも順番待ち。仕事が進まず、会社に泊まったことも」
技術職の20代男性は、半期ごとに提出する目標設定作業を業務中に行うことを禁じられていた。そのため、自宅に持ち帰って対応しなければならなかった。男性が残業して必要事項を記入していたところ、上司から「そんなものは家でやれ」と帰宅を促されてしまった。
管理・事務職として働く40代女性は、かつて大手リフォーム関連企業で勤務していた。そこではパソコンが数人に一台の割合しか与えられず、仕事の順番待ちが発生していた。
「これでは当然仕事が進まず、会社に泊まったこともあります。でもタイムカードの打刻は定時過ぎ。もうやっていられないので、数か月で退職しました」
女性が別の中小企業で働いていたときには、ワンマンな会長と社長に嫌気が差した従業員が次々と退職するありさまだった。人手不足から、繁忙期は朝から翌朝まで働くのが当たり前だった。
「自宅にはシャワーを浴びに帰る程度なので、みんな慢性的な睡眠不足に苦しんでいました。事故が多発したので上司に相談すると、『上層部にそんなこと言えるか!』と言い、もうダメだと思いました」
部下のことを考えず、トップの顔色ばかり見る上司に呆れ、女性は退職した。
「2年に1回、営業車のローン購入を強要」
管理・事務職の30代男性の元勤務先では、ボーナス支給後に社長へお礼の電話をする決まりがあった。支給額は5万円程度で、手取りは14万円だったが、社長は「こんないい会社はない」と豪語していたという。
自動車販売の営業職をする40代男性は、「2年に1度、営業車として使う車を新車で買うことを強要され、ローンを組まないといけません」と自爆営業を嘆く。営業ノルマの達成には厳しく、
「毎月の販売ノルマを達成しないと、月の最終日には帰宅できないルールでした」
と振り返った。
ほかには、
「業務で使うPC、文具類、書籍代は全て自腹。残業代も出ません」(40代男性、管理・事務職)
「就業規則で休憩時間という名の強制掃除時間がある」(30代女性、管理・事務職)
などの「ブラックなルール」体験談が寄せられた。
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