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レッドブル育成のパトリシオ・オワード、ティクトゥムに代わり第4戦富士よりスーパーフォーミュラ参戦へ

2019年07月01日 17:51  AUTOSPORT web

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スーパーフォーミュラへの参戦が明らかとなったパトリシオ・オワード
レッドブルの育成ドライバーであり、現在インディカー・シリーズに参戦しているメキシコ人ドライバー、パトリシオ・オワードは、TEAM MUGENより全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦することを自身のツイッター上で発表した。

 先日、スーパーフォーミュラに参戦しているダニエル・ティクトゥムが第3戦SUGO大会を最後にTEAM MUGENのシートを喪失するのではないかという報道が出ていた。ティクトゥムは2018年に代役という形でスーパーフォーミュラにデビューし、今シーズンはレギュラー参戦が決定。第1戦鈴鹿で8位に入賞し、1ポイントを獲得。しかし第2戦オートポリスでリタイア、第3戦は15位と、この2レースは苦戦を強いられていた。

 噂が先行するなか、レッドブルのモータースポーツコンサルタントであるヘルムート・マルコが、6月27日にレッドブルの育成システムからティクトゥムが外れたことを明言。レッドブルがスーパーフォーミュラでのティクトゥムのパフォーマンスに不満を抱き、解雇したのではないかと報道された。

 そして、28日にレッドブル・ジュニアチームの公式サイトで、オワードがティクトゥムに代わってスーパーフォーミュラに参戦することが明らかとなり、オワードも30日に自身のツイッターで参戦を発表した。

 2018年にインディライツでチャンピオンに輝いた現在20歳のオワードは、シリーズ史上最多となる9回のポールポジションを獲得し、表彰台が13回、9勝を挙げてタイトルを獲得。その年のインディカー・シリーズ最終戦でインディカーデビューを果たし、いきなり予選5番手を獲得。決勝でも9位入賞を果たした。

 オワードはインディカー・シリーズにステップアップする予定だったが、今年の2月に参戦予定だったハーディング・スタインブレナー・レーシングとの契約を破棄。代わりに、カーリンから13戦のスポット参戦契約を結んだ。

 5月6日に20歳の誕生日を迎えたオワードは、その3日後の9日にレッドブル・ジュニアチームの一員になることを発表。夢のワールドチャンピオンへ一歩近づいた、と喜びをコメントしていた。

 2019年シーズンのインディカーにおいては、インディ500では予選落ちとなったものの、これまでに7戦に参戦して予選では7番手、決勝では11位が最上位となっており、第10戦ロードアメリカを終えた時点でランキング22位となっている。

 また今年は、FIA-F2の第6戦オーストリアにも代役として出場したばかりだ。

 スーパーフォーミュラへの参戦が決まったオワードは、レッドブル・ジュニアチームの公式サイトに次のようにコメントを寄せた。

「1時間くらい前に、ヘルムート・マルコ(レッドブルのモータースポーツアドバイザー)から話があったんだ」

「彼は僕に、もし可能であればF2にもう数レース出場するのと同時に、日本でスーパーフォーミュラに出場して欲しいと説明した」

「もちろん素晴らしい機会だし、僕はとても興奮している。大きなチャレンジになるだろう。今週末ここ(オーストリア)にいる時点では日本のトラックのこともクルマのことも知らないけれど、レースの週末になれば時間はあるだろう」

「文化やコミュニケーションの取り方は違うし、このシリーズはとてもハイレベルなので、学習して前進していくためにも僕にとっては素晴らしいチャンスだ」

 なおマルコは今回の件について、「このレベルでの要求は非常に高い。残念ながらダン(ティクトゥムの愛称)は、スーパーフォーミュラにおいて我々の求める成功を掴むことができなかった」とレッドブル・ジュニアチームの公式サイトに語っている。