6月30日にタイ・ブリーラムのチャン・インターナショナル・サーキットで行われた2019年スーパーGT第4戦の決勝。最終ラップで劇的なオーバーテイクを演じ、GT300クラスを制したGAINER TANAX triple a GT-Rの星野一樹と石川京侍が、優勝の喜びを語った。
GAINER TANAX triple a GT-R
星野一樹
「本当にうれしいですね。ここ(チャン・インターナショナル・サーキット)はGT-Rとの相性がいい場所で、チームや(石川)京侍とも優勝しようと言って乗り込んできました」
「前戦の鈴鹿でもチャンスはありましたけど、勝ちには届かずポイントを逃してしまいました。ただ、それでチームがさらに一致団結してタイ戦を迎えられたこともよかったと思います」
「フリー走行(公式練習)走り出してから、すごく調子もよかったんですけど、予選ではロングランのペースを重視しすぎたタイヤチョイスもあったのか、自分の走りも満足いくものではなく、7位になってしまいました」
「ただ、決勝ペースは自分たちが一番速いと信じてやってきましたし、実際そうだったのでスタートからガンンガン攻めることができました。(自分が担当した第1スティントで)トップには追いつくことはできませんでしたけど、3番手までポジションを上げることができました」
「そのあとチームもいいピットストップで京侍を送り出してくれました。運も少し味方してくれて、いいタイミングでセーフティカーが入ってくれたので、(前との)ギャップを詰めることができましたね」
「決勝のペースは僕たちのほうが勝っていると思っていたし、京侍の走りもよかったので安心して(ピットで)見ていました」
「それでも、なかなか抜くのは難しいかなと思っていたんですけど、最後の最後、ファイナルラップに“ニューヒーロー誕生”という感じで京侍がやってくれました。本当、そこから騒ぎすぎて、今ちょっと声が出にくい感じがします(笑)」
「もう本当にうれしかったですね。チームに去年呼んでもらって移籍してから、全然結果を出せていなくて。それでも僕を信じてくれて使ってくれました」
「厄年も重なったりして、うまくいかないこともありましたけど、それでも信じてやっていれば絶対にいいことがあると信じてやってきたので、本当に長い間勝てなかったですけど、今日チームと京侍と優勝できたのが本当に……。なんて言っていいのかわかりませんけど、とにかくうれしいです」
石川京侍
「素直にうれしいです。フリー走行からクルマの調子は良く、タイとクルマの相性もバッチリで、一樹さんも今までに2勝挙げているサーキットなので、すべての相性がいいなと臨んだレースでした」
「一樹さんも言っていたように、予選では少し硬めのタイヤを選んでいて、7番手スタートになり、少し厳しいかなと思っていました」
「ただ、セーフティカーのタイミングなどレース展開も味方してくれました。硬めのタイヤを履いていたので、最後粘っていればどこかでチャンスが来るかなと思っていたんですけど、なかなか巡って来ませんでしたね」
「(ファイナルラップは)最後の最後、行くしかないなと思って抜きました。GT500を利用したというより、(オーバーテイクのチャンスが)急に現れたという感じですね」
「個人的には最終コーナー(でのオーバーテイク)を狙っていたんですけど、最終コーナーは(リアライズ 日産自動車大学校 GT-Rの)平峰(一貴)選手も警戒してくるだろうなと思っていたので、どこかでチャンスがあればと思っていました。瞬間的にチャンスだと思ってオーバーテイクしました」
「軽く(マシン同士が)タッチしたかもしれませんけど、平峰選手もクリーンなバトルをしてくれたので、そこは平峰選手にも感謝したいです」
「GT300のヨコハマタイヤ今季初優勝に貢献できて、すごくうれしいですし、チームもいい仕事をしてくれたので、チーム一丸で勝ち取った勝利だと思います」