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FIA-F3第3戦オーストリア レース2:ヒューズが漁夫の利で優勝。角田、名取は挽回も報われず

2019年06月30日 17:51  AUTOSPORT web

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優勝したジェイク・ヒューズ(HWAレースラボ)
6月30日、2019年FIA-F3第3戦オーストリアの決勝レース2が開催され、ジェイク・ヒューズ(HWAレースラボ)が優勝。日本の角田裕毅(イェンツァー)は11位、名取鉄平(カーリン・バズレーシング)は22位だった。

 レース1で8位だったリリム・ゼンデリ(ザウバー・ジュニアチーム)がポール。2番手にヒューズ、3番手にペドロ・ピケ(トライデント)が控える。日本の角田は16番手、レース1をマシントラブルで棒に振った名取は30番手から挽回を誓う。

 気温22℃、路面温度36℃、穏やかな天候の下、24周で争われるレース2が現地時間9時35分、日本時間16時35分過ぎにスタートした。

 好スタートを切ったピケだったが1コーナーで接触しコースアウト、最後尾まで順位を下げてしまった。

 2周目、3番手を争うフェラーリ傘下のマーカス・アームストロング(プレマ・レーシング)とロバート・シュワルツマン(プレマ・レーシング)が仁義なき闘いを演出。時よりサイドバイサイドになりながら周回を重ねる。

 2人のバトルは白熱し翌周にはブレーキングで順位が交互に入れ替わる一瞬足りとも気の抜けない展開に発展。4周目にはトップ2も混ざり4台が首位を争う乱戦に。

 そして混戦をうまく利用したシュワルツマンがトップに躍り出る。その後方では日本人の2人がオーバテイクショーを披露。角田は5台を抜いて11番手へ、名取も8台を抜いて22番手まで浮上した。

 ペースがいい3番手のアームストロングはファステストラップを記録してヒューズを抜き2番手に浮上。7周目にしてプレマがワン・ツー体制の構築に成功する。

 12周目、イー・ウィ・フェイ(ハイテック)とベント・ビシュカル(HWAレースラボ)が接触によりマシンをストップ。これによりバーチャル・セーフティカー(VSC)が導入され、速度を40%落とし追い抜き禁止の状態が1周続いた。

 VSC解除後にサーキットを沸かせたのはトップの3台。シュワルツマン、アームストロング、ヒューズがそれぞれコンマ3秒差で周回していく。また角田も10番手まで順位を回復しポイント圏内の8位を目指しひた走る。

 19周目、猛追していた10番手の角田に不運が。右コーナーでリチャード・フェルショール(MPモータースポーツ)のアウトに並ぶも接触しコースオフ。その間4台にパスされ14番手まで順位を下げてしまった。

 コーナー進入でアレックス・ペロニ(カンポス)とセバスチャン・フェルナンデス(カンポス)がまさかの同士討ち。残り3周でふたたびVSCが導入される。

 この影響をもっとも受けたのが接近戦でトップを争っていたプレマの2台。DRS区間では順位が交互に入れかわるバトルを展開していた。

 VSCは残り2周、23周目の途中で解除。ラストバトルの火蓋が切って落とされる。そしてファイナルラップにアクシデントが待っていた。

 3コーナーエンドでアームストロングが前に出るもブレーキングでシュワルツマンがフロントウイングをアームストロングの右リヤと接触。アームストロングはコースアウト、さらにタイヤを壊してしまい、レースを失ってしまった。

 ウイングを痛めたシュワルツマンがそのままトップでチェッカー。しかし接触の原因を作ったペナルティとしてゴールタイムに5秒加算が加算。この結果、優勝は3番手を走っていたヒューズの手に。

 2位にはジェハン・ダルバラ(プレマ・レーシング)、結局シュワルツマンは3位でレースを終えることになった。

 日本勢は、接触による後退があった角田だが終盤も3台抜き返して11位、名取は22位でフィニッシュした。

 ポイントランキングはシュワルツマンが90ポイントで首位。2番手のダルバラは82ポイント、ビプスが63ポイントで3番手につける。

 第4戦イギリスはレース1が7月13日(土)に日本時間の17:25から、レース2が7月14日(日)に16:45から行われる。
■FIA-F3第3戦オーストリア 決勝レース2 リザルトPos.No.DriverTeamTime/GapSP111J.ヒューズHWAレースラボ24Laps2227J.ダルバラプレマ・レーシング4.7275328R.シュワルツマンプレマ・レーシング4.850442M.フュートレルART5.0797520L.プルチーニハイテック5.6669621J.ビプスハイテック6.086877L.ゼンデリザウバー・ジュニアチーム6.7051819N.カリトライデント7.76811917D.デフランチェスコトライデント8.91317101D.ベックマンART10.172151114角田裕毅イェンツァー10.71616126R.フェルショールMPモータースポーツ12.370101312K.アンドレアスHWAレースラボ14.300271430F.ドルゴビッチカーリン14.746121518P.ピケトライデント15.4233169R.ハイマンザウバー・ジュニアチーム15.70319173C.ルンガーART15.97226185S.ラークソネンMPモータースポーツ19.677181926M.アームストロングプレマ・レーシング19.86362016A.エシュトネルイェンツァー22.026232115G.カラーライェンツァー23.867282229名取鉄平カーリン24.66030238F.シェラーザウバー・ジュニアチーム25.232292424A.デレッダカンポス30.98425254L.ローソンMPモータースポーツ1Lap142631L.サージェントカーリン3Laps22--25S.フェルナンデスカンポスDNF24--23A.ペロニカンポスDNF21--10B.ビシュカルHWAレースラボDNF13--22Y.ウィ・フェイハイテックDNF20