6月29日、FIA-F2第6戦オーストリアのレース1が開催され、松下信治(カーリン)が待望の今季初優勝を飾った。第5戦モナコのレース1で表彰台を獲得したものの他のレースでは波に乗れなかった松下。レース1では4番グリッドから上位勢と白熱のバトルを展開し、ついに2017年のハンガリー決勝レース2以来の勝利を飾った。
■FIA-F2第6戦オーストリア レース1=優勝
松下信治(カーリン)コメント
スタートでは、少し出遅れてしまいました。ホイールスピンさせ過ぎました。で、後ろから(ルカ)ギオットに迫られたんですが、ブレーキには自信があったので抜かれずにすみました。けっこう危なかったですけどね。
その後はスタートタイヤがダメになる前に、前の2台をしっかり抜くことができた。そこもよかったです。すぐに(タイヤが)垂れると、予想してましたからね。
抜く時に無理して、スピンしたりもなかったですし。そのあとプライムに履き替えてからも、とにかくタイヤ勝負と思ってました。いかにタイヤを、最後まで持たせるか。そこは今季、何度も痛い目にあってきたので、何としてもやり遂げたかった。
首位のニック(デフリース)のペースもそんなに速くなくて、比較的容易に付いていくことができた。今週末はほんとに、クルマがよかったです。(デフリースを追うのに)ものすごく頑張る必要がなかった。
優勝もよかったですけど、終始アグレッシブなレース運びで、先行するライバルたちをほぼ一発で仕留められた。バックマーカー以外は(苦笑)。走ってて、自分でもほんとに気持ちよかったです。ブレーキングの巧さは誰にも負けないと思ってて、なのでこのサーキットのようなストップ&ゴーレイアウトは得意なんです。モンツァもそうですし。なのでその自信を忘れないように、行けると言い聞かせてました。
■優勝の松下にミニインタビュー「結果が出せていない焦りはなかった?」
――ここまで思うような結果が出せずに来て、焦りはなかった?
松下:もちろんそれはありましたし、一方で絶対できるはずだとも思ってました。自分の持ってるものがしっかり並べられれば、できるはずだとわかっていました。今週はすごく落ち着いてて、結果を出さなきゃという思いはもちろんありましたけど、気持ちは静かでしたね。実際に走り出したらぽんぽんとうまく回ったし、とにかくクルマがよかったです。予選もよかったし、特にプレッシャーを感じないでレースに臨めました。
――チェッカーを受けた瞬間は?
松下:普通でしたね。泣くほどうれしいわけではなかった。でももちろんうれしかったから、とりあえず叫びましたけど。
――どんな叫びを?
松下:英語で、何か叫びました(笑)。素直に喜ぶことが、チームのみんなや僕を応援してくれてるスポンサーの人たちにも伝わりますし。
――これからも結果を出し続けて行けそう?
松下:そうしないと。あまり来年のことは考えてないですけど、目標は明らかにあるわけですから、それに向かって進んで行く。今日のようなレースを繰り返して行きたいです。明日のレース2は、数珠繋ぎの展開になるでしょうから、まずはスタートを決めて順位を上げて、あわよくば表彰台に上がりたいですね。そうすれば、最高の週末になりますね。