顔は良いに越したことはない、と考える人は多い。平均的な顔よりは、イケメンや美人になりたいと思うのは一般的な感情と言えるだろう。ただ、メリットとデメリットは表裏一体であり、顔が良すぎてるために生じる弊害もあるようだ。
6月19日の「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系)では、各分野の専門家が、顔が整っていることのデメリットを解説していた。心理学者の植木理恵氏は、美人は少女期のメンタルヘルスが脆弱な傾向があると指摘する。11歳までの子供は『クラスの一員なんだ』と思いたい欲求が強いため、顔が良い子供は周囲から浮かないように意識してしまうのだという。これを聞いたマツコ・デラックスさんは「小学校の時、可愛い子って目立とうとしないよね」と納得した。(文:石川祐介)
顔が良い子供ほどジョークを言わない、という説
幼少期ほど「人間の総合点は同じだ。平等なんだ」と思う傾向があるといい、自然とバランスを取ろうとするのだという。これは男女関係ないようで、
「男の子も、すごく背が高かったり、すごく運動能力があったり、突き抜けてハンサムだったりする子は60分間の会話を測定すると、ジョークの数が圧倒的に少ない。声のボリュームも小さい。突き抜けて能力の高い子は控えめな性格であることがわかっている」
世間では「イケメンは話がつまらない」なんてことを言う人もいるが、仮に事実だとしたら、幼少期に顔が良かったために冗談を言うことに慣れていなかったことに、その要因があるのかもしれない。
顔の良い人は周囲の人とってプレッシャーになる?
他にも、顔が整っているということは、他者とのコミュニケーションを難しくすることもあるそうだ。脳科学評論家の澤口俊之氏は「美女はストレスを感じさせる研究があるんですよ」と語る。男性は美女と一緒にいるとストレスホルモンが上昇し、ストレスや緊張感が生じてしまうのだそうだ。一方で、
「あんまり美人でないと、ストレス感じない。親しく話せる」
のだという。
ただ、美人だけでなくイケメンも異性にプレッシャーをかけている可能性がある。マーケティング評論家の牛窪恵氏は「女性はブサメンと結婚するほうが幸せになれます」と話す。
「フロリダ州立大学の研究で、113組の新婚カップルに『パートナーの顔と身体の魅力度』をランク分けしてもらって、ダイエットと健康に関する調査を実施したところ、外見の魅力度が高い夫を持つ女性は、食べたあとに『こんなに食べちゃった。痩せなきゃいけない』という強迫観念にかられている」
カッコ良い男性と結婚すると美意識を高く持ち続けることはできるが、ストレスもあるため、長い目で見たら幸せな結婚生活は難しいかも、というのだ。
婚活市場では美人やイケメンが人気ではあるが、実際に結婚するとなると、それはそれで大変なようだ。自分がそれほどでもないのに相手のビジュアルが抜群だと、居心地が悪くなることもあるだろう。結局のところ、なにごともほどほどがいい、ということだろうか。