レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、トップで戦うためにはRB15・ホンダのパッケージ全体を向上させなければならないとして、F1フランスGPでスペック3のパワーユニット(PU/エンジン)が投入されたものの、もっと大きな前進が必要であると語った。
第8戦フランスGPで、ホンダはパフォーマンス向上を図り、パワーユニットをアップグレード、トロロッソのアレクサンダー・アルボン以外の3台にスペック3を投入した。アルボンのマシンには第9戦オーストリアでパワーユニットのエレメント交換が行われる予定で、その場合、規則で定められた制限基数を超えるため、アルボンはグリッド降格ペナルティを受ける。
フランスで4番グリッドから4位を獲得したフェルスタッペンは、パッケージのパフォーマンスについて聞かれ、全体的にもっと戦闘力をつける必要があると語った。
「トップグループのマシンと比べると、トップスピードが足りない。それは(ポール・リカールの)1ラップ目を見ればはっきりしている。後ろを走る(ルノー搭載の)マクラーレン勢は、ストレートでものすごく速かった」とフェルスタッペン。
「マシンバランスはそれほど悪くない。だが、クルマのパフォーマンスを向上させて、闘争力を上げなければならない。エンジンも、もっと大きく向上させる必要がある」
「ルノーは1ラップのアタック、あるいはレースの1周目にかなり強力な“予選モード”を使うことができる。それ以降になると抑えなければならなくなるから、脅威にはならないけどね。でも僕らが1ラップのパフォーマンスを向上させる必要があることは間違いない」
■「レッドブル・ホンダが今後持ち込むアップグレードに注目していく」とフェルスタッペン
オーストリアの木曜記者会見で、フェルスタッペンは、レッドブル・ホンダのパッケージが、ライバルであるメルセデスおよびフェラーリと比較して劣っている部分を次のように指摘した。
「ポール・リカールでは、明らかにトップスピードが足りなかった。さらに、メルセデスと比較すると、2つか3つのコーナーでのスピードも劣っていた」
「フェラーリはストレートでまるでロケットのようだ。でもコーナーでは僕らの方が少し強い」
「今は、マシンからもエンジンからもパフォーマンスをもっと引き出すために努力しなければならない」
いずれは現状に我慢できずに他チームへの移籍を考え始めるかという質問に対し、フェルスタッペンは「チームが今後のレースで持ち込んでくるものに注目したい。その方が重要だ」と答えた。
「来年あるいはその先に何が起こるかということについては、それほど心配していない。今はこのプロジェクトに気持ちを集中させたい。ポテンシャルは高いと思うし、まだ始まったばかりだ」
「とはいえ、35歳や40歳になっても(4位で)走り続けるなんてことは真っ平だ。だから状況を見ていくよ」