ダニエル・リカルドは、決勝日にコース上でのレース展開が期待外れであるとき、グランドスタンドにいるF1ファンに思いを馳せることがあると語った。
上位勢のポジションの変化がないまま、ルイス・ハミルトンが2019年の6度目の優勝を飾った前戦フランスGPに、F1ファンから不満の声も上がっており、リカルドはその理由を理解できるという。
「正直なところ、自分自身もコース上で前のマシンに大きな差をつけられ、後ろのマシンとの差も離れていたら、『おそらく観客にとってエキサイティングなレースではないな』と考えることもあるよ」とリカルドは語った。
「レーサーとしては、すべて対等な状態で戦えることを望んでいる。そうすれば僕たち20人すべてのドライバーは、誰がベストなドライバーであるかを争うことができる」
「コースによって速いドライバーが異なり、そうすればひとりのトップドライバーが常に勝つわけではなく、様々なレース展開となり、接戦になる」
「2021年に向けて重要なミーティングが行われ、議論が続けられていることを知ってるから期待している。現時点ではメルセデスに楽な展開になっているが、彼らを批判したくはない」
「彼らは彼らの仕事をしているだけで、追いつけるかどうかは他のチーム次第だ。でも、それだけのマシンがなければ苛立ちもする」
ポール・リカールでのトップ争いが退屈なものになっていたことを認識していたであろうリカルドは、最終ラップでライバルたちに次々と大胆な追い抜きを仕掛け、順位の変わらないレースを活気づけようとした。
リカルドは人々の注目を集めたが、シケインでランド・ノリスの前に出て、ミストラルストレートでキミ・ライコネンを抜いた際の違反について、スチュワードからふたつのタイムペナルティを科された。
厳しい処置だったにも関わらず、リカルドは非常に楽しんでいたことを認めた。
「コースの幅が広いと、少々即興的な走りになるものだ」とリカルド。
「最終ラップは面白いものになったね。後ろに控えて敗者になるよりも戦う方がいい。楽しめたよ」
「(ルノーではブレーキングの問題に苦しんできたが)改善しつつある。その点については、シーズンのスタート時に比べれば自信を深めているよ」