◆汗ばむ季節の頭皮や脇のニオイ。気づかれる前に予防するには?
初夏になり、汗やニオイが気になるシーズンに。体のあちこちからのニオイに自分も不快になるけれど、何より周囲の人に感づかれたくないもの。そこでニオイケアに詳しい医師の上田弥生さんに対策を教えてもらった。
体臭の中でも頭皮や脇のニオイに悩む人が多数
オズモールのアンケートでも人に言えない悩みとして多かったのが、体臭。「汗っかきなので頭皮のニオイが気になる」(みーさん/20代・学生)、「自分の頭皮のニオイに驚くことがある」(akanekoさん/30代・主婦)、「脇汗のニオイがきつく、すぐに洋服にニオイがついてしまう」(まいちさん/30代・会社員)、「脇が服の上からでもにおう」(ぷりんさん/30代・会社員)など、特に頭皮や脇のニオイに悩んでいる人が多かった。
頭皮は皮脂の分泌量が多く、臭いやすい!
頭皮がにおいやすいのは、皮脂の分泌が多いことが原因の1つ。皮脂や汗そのものにはニオイはないけれど、これを頭皮の常在菌が食べて分解することでニオイが発生する。
「さらに髪の毛があることで蒸れて細菌が繁殖しやすいうえ、髪の毛にいろいろな成分が付着して、ニオイを拡散させることになります」(上田さん)
髪が長い人はおろしているとさらに通気が悪く、ニオイの原因となる菌が繁殖しやすくなる。そのため特に汗をかく時季は、アップスタイルがニオイ予防になるそう。また、週に1回程度、オイルマッサージでクレンジングして余分な皮脂を落とすのもおすすめ。保湿性のある頭皮クレンジング剤やホホバオイル、椿油などを頭皮になじませ、円を描くようにマッサージ。洗い流したあとに、シャンプーを。
脇のニオイ対策は予防が重要
脇のニオイはいわゆる“ワキガ”体質の可能性があるけれど、その程度にはかなり差があるもの。軽ければニオイを拡散しないように脱毛して、こまめに抗菌作用のあるシートで拭き取れば、ニオイは防げる。デオドラント剤はニオイがしてから使用するだけではなく、予防的に使うのが効果的だそう。
「入浴後の菌が減った状態のときや朝出かける前にデオドラント剤を使用しておくと、ニオイが発生するのを防げます。しっかりめのケアが必要な人はストーンタイプやロールオンタイプなど直接塗るタイプのデオドラント剤を、軽めのケアで大丈夫な人はスプレータイプの使用をおすすめします」(上田さん)
こうした処理をしてもニオイが気になる場合は、治療もできるので、皮膚科や美容外科などで相談して。これから真夏に向けて、さらにニオイが気になりがちに。今のうちにケア習慣を身に付けておけば、夏も快適に過ごせるはず。
教えてくれた人
上田弥生さん
産婦人科医。不妊治療、一般婦人科治療に携わりながら、デリケートゾーンのアンチエイジング治療とワキガ・多汗症の治療に携わる。はるねクリニック銀座、天現寺ソラリアクリニックなど複数のクリニックで診療を行う。漢方やアロマをとり入れたセルフケア法にも詳しい。著書に『オトナ女子のためのスメらない手帖』(主婦の友社)。