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日向坂46 濱岸ひよりは、メンバーの心を癒す存在? 繊細さと優しさを兼ね備えた魅力に迫る

2019年06月27日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

日向坂46『ドレミソラシド』(通常盤)

 日向坂46の濱岸ひよりが、体調不良のため活動を休止することを発表した。濱岸の休業を受けて各メンバーはブログで、“濱岸は気遣いのできるやさしい人柄だ”と明かしている。そんな濱岸は日向坂にとってどういった存在なのか、改めて考察してみたい。


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 濱岸ひよりは、福岡県出身の現在16歳。けやき坂46(以下、ひらがなけやき)の二期生として加入した当時、グループ最年少となる14歳だった。スライム作りを得意とする濱岸は、はにかんだ笑顔が印象的で、「ばいころまる~」などの独特のワード、幼稚園児のコスプレをも着こなす溢れんばかりの妹感があった。一方で高身長というギャップも兼ね備えており、みんなからは「ひよたん」の愛称で親しまれている。


 3歳の頃から姉の影響でクラシックバレエを始め、小学校の卒業文集では将来バレエの先生になりたいと書いたほどバレエ一筋だった濱岸。そんなバレエを辞めてまでアイドルになったのは、長濱ねるがきっかけだった。元々可愛い女の子が好きだった濱岸だが、長濱と出会ったことで、ひらがなけやきというもう一つの好きなものを見いだしたのだ。ひらがなけやきのオーディションを受けた理由について、バレエと同様にみんなの表現が一つに向かっている「その世界観と表現力が好きだから」(『MARQUEE』vol.123)と答えている。


 パフォーマンスに関しては、バレエで鍛えたしなやかなダンスに加え、高低音共にでる美しい歌声が特徴的。二期生の曲「最前列へ」などを聴くと、平手友梨奈に近いの歌声だと感じる。歌唱メンバーの中心になり得るポテンシャルを秘めているのだ。


 また、普段の彼女はおしゃべりであることで知られている。なかでも地方出身同士である二期生の河田陽菜とは名コンビで、楽屋では様々な“ごっこ”を開発しては寸劇をして無邪気に遊んでいる。さらに、濱岸自身「『何を考えているか分からない』とよく言われます。自分でもそう思います」とブログ(https://www.hinatazaka46.com/s/official/diary/detail/26793?ima=0000&link=ROBO004&cd=member)に綴っているように、気まぐれな一面も持っている。同じ二期生の渡邉美穂は、ブログ(https://www.hinatazaka46.com/s/official/diary/detail/26343?ima=0000&link=ROBO004&cd=member)で濱岸の16歳の誕生日を祝った際に、好きなところを10個挙げていた。


1.明るくて無邪気なところ
2.でも実は色々考えながら行動しているところ
3.面白すぎるところ
4.好きなことにはとことん一途なところ
5.行動力があるところ
6.ブログがとてつもなく短い時があるところ
7.意味のわからない言葉を生み出すカリスマ性
8.いつも私を気にかけてくれるところ
9.『Yes』と『No』をちゃんと言えるところ
10.人の喜びを自分のことのように喜ぶところ


 そんな濱岸であるが、番組になると内気。彼女自身が「いろんな人に『素を出しほうがいいよ』と言われるけど、緊張で猫を被っちゃうんです」(引用:『EX大衆』2018年12月号)と述べているように、MCにとっては攻略することが少々難しい性格かもしれない。ただ、バラエティに対応しようとするメンバーが目立つなか、リアリティのある反応を示す濱岸は逆に重宝されている印象だ。実は一番掘り出しがいのあるメンバーかもしれない。


 そんな濱岸が今回休業を発表したことで、彼女が信頼を寄せている佐々木美玲は「ひよたんは自分が休業するのに私のことを心配してくれていました。みーぱんさんが心配です。無理しないでくださいねって。人の心配をするなんて本当に優しい子だなって思います」とブログ(https://www.hinatazaka46.com/s/official/diary/detail/29633)に綴り、唯一の後輩である上村ひなのもまた「私がこっそりと泣いていると誰よりも早く気がついてそばにいて下さったり、その優しさに何度も救われました。そしてその優しさが素敵で大好きです」(参照:https://www.hinatazaka46.com/s/official/diary/detail/29676)と明かしていた。こうしたメンバーのブログからは、濱岸が先輩後輩関係なく相手の心に敏感で気遣いができる人物であることが伺える。濱岸は、日向坂にとって心を回復させてくれる妖精のような存在なのだろう。ただそれだけ繊細だと、人一倍負担がかかってくることも想像できる。ここ最近は体調不良によってライブや握手会などを欠席することもあり、それでも必死に参加しようとする姿勢を見せていた濱岸なだけに、今後の事を考えれば休業は英断だったように思う。


 『キュン』の特典映像「けやき坂46ストーリー ~ひなたのほうへ~」の中の濱岸ひよりにフォーカスした内容は衝撃的で、今でもバレエへの未練が垣間見えた。十数年挑んだバレエと決別し、中学生が将来の道を決断するということは、どれだけの覚悟と葛藤があったのか計り知れない。だが、同特典映像の最後には「今となっては後悔をしていない。今が楽しい。みんなが好きだ! だから私はあの頃と同じように思っている。絶対に辞めたくない。私はこの先どこに向かっていくかなんてわからない。それでも今はとにかく、この道を進む」と力強く宣言していた。その言葉を信じて、笑顔で日向坂に帰ってくる日を気長に待ちたい。(本 手)