ロードアメリカで開催されているインディカー・シリーズ第10戦。22日に行われた予選は、コルトン・ハータ(ハーディング・スタインブレナー・レーシング)が最年少で初ポールポジションを獲得した。
佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、Q3に進出し6番手から決勝レースに挑む。
4.014マイルのロングコースのロードアメリカ。予選で躍動したのは、第2戦で最年少優勝を果たしたルーキーのコルトン・ハータだった。
4番手と初日プラクティスから速さを見せていたハータは、予選前のプラクティスでジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)に次ぐ2番手と好調をアピール。ふたつにわかれて争う予選Q1でも、グループ1をトップ通過する。
さらにQ2でもチャンピオン争いをするアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)とニューガーデンを抑えトップタイムを記録。
ポールポジションを争うファストシックスでもその速さは衰えることなく、ひとり1分42秒台で走行し、初のポールポジションを獲得した。
これまではグラハム・レイホールが2008年のセント・ピーターズバーグで記録した20歳90日が最年少記録だったが、ハータは19歳83日で記録を更新することになった。
「今日の出来事にとても満足しているよ。チームのメンバー全員が一丸となっていたんだ。クルマは速かった。ポールポジションを獲得したのも今回が初めてで、とてもうれしいね」
「マシンのアドバンテージで、明日に向けて最高のスタートポジションを手に入れた。今は天気を確認して、変更を加えるつもりだ。素晴らしいレースをすることができるよ」とハータ。
2番手は前日トップのアレクサンダー・ロッシ。Q1グループ2をトップ通過し、ポールへ順調に駒を進めていたがハータの勢いには敵わなかった。
予選3番手にウィル・パワー、4番手にニューガーデンとチーム・ペンスキー勢のふたり。Q3に進出したもう2台はレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングのグラハム・レイホールと佐藤琢磨だ。
初日のプラクティス1で2番手スタートだった琢磨は、プラクティス2からなぞの失速を見せ、予選前のプラクティス3でも18番手とスピードは改善されなかった。チームメイトのレイホールもプラクティス3では16番手だったが、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングは予選では一転する。
グループ1に登場した琢磨は、ハータの1分42秒455という最速タイムに及ばなかったが2番手でQ2に進出。レイホールも6番手で続いた。Q2でも5番手、6番手とそろってファストシックスに進出。
ポール争いには届かなかったが、レイホールが5番手、琢磨は6番手と3列目から決勝レースに挑むことになった。
「チームが素晴らしいリカバリーをしてくれましたね。僕たちは苦心していて、マシンバランス、グリップレベルなどすべてがフィットしていないと感じていました。大きな変更はしなかったけれど、ひとつひとつすべてのエリアを見直していったら、すべてがまとまったと思います」
「グラハムと僕は大きなミスをすることなく100パーセントプッシュできたので、僕たちは満足すべきですね。明日はもっとスピードを手に入れたい。タイヤの摩耗がカギとなるし、天気も同様にね」と琢磨はコメントしている。