2019年F1フランスGPの土曜予選で、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは4番手、ピエール・ガスリーは9番手だった。トロロッソ・ホンダのダニール・クビアトは16番手(Q1で敗退)、アレクサンダー・アルボンは11番手(Q2で敗退)となり、ホンダ勢のなかでQ3進出を果たしたのは2台だった。
今回、ホンダはスペック3のパワーユニット(PU/エンジン)をアルボン以外の3台に投入。金曜の段階でクビアト車は6エレメントすべてを交換し、後方グリッドへの降格が決まっていた。その後、土曜に向けてホンダはクビアト車に新しいターボチャージャーとMGU-Hを投入。それぞれシーズン4基目で、規則による制限基数を超えるため、ペナルティ対象になるが、合計15グリッドを超えるペナルティになる場合、一律、後方グリッドスタートになるため、実質的には状況は変わらない。
ホンダは、「将来的なペナルティを最小限に抑える目的で、クビアトについては本日新たに2つのPUコンポーネントを戦略的に投入した」と説明している。
ターボチャージャーとMGU-Hはシーズン最大3基に制限されており、4基目からペナルティを受ける。制限を超えた最初の交換では10グリッド降格されるが、それ以降の交換では5グリッド降格となるため、クビアトの場合、次回の同エレメント交換の際に5グリッドダウンで済むということになる。
なお、ウイリアムズのジョージ・ラッセルがパワーユニット交換により同様に後方グリッド降格のペナルティを受けるため、土曜発表時点の暫定グリッドでは、クビアトには19番グリッドが与えられている。
■ホンダF1テクニカルディレクター 田辺豊治
金曜から今日に向けてパッケージとしてのセットアップを進め、予選ではフェルスタッペン選手が4番手という、いいグリッドを獲得できました。レッドブル・トロロッソ・ホンダについては、アルボン選手が僅差でQ3進出を逃しましたが、明日のスタート時にタイヤを選択できる11番手は悪くないポジションだと思います。
今回から投入した3台のスペック3のPUは、問題なくスムーズに機能しています。明日に向けてさらにデータの分析を進め、レースに臨みたいと思います。