スーパーフォーミュラ第3戦SUGOの予選でポールを獲得した山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)だが、その表情は笑顔なし。 全日本スーパーフォーミュラ選手権 第3戦SUGOの公式予選を終え、ポールポジションを獲得した山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、2番グリッドの野尻智紀(TEAM MUGEN)、3番グリッドのルーカス・アウアー(B-Max Racing with motopark)が会見に登場。予選を振り返るとともに、日曜日に行われる決勝レースに向け、意気込みを語った。
■山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)/予選ポールポジション
「みなさんが思っていることと、僕らドライバーが感じていることは同じだと思いますが、腑に落ちない予選になってしまったというのが一番です」
「Q2まではいい予選ができていたと思いますし、コースレコードをマークすることができて、自分でもいい予選を組み立てることができていたと思っていてしました」
「Q3に関しては、雨が降ってきて全車が早めにアタックを仕掛けていったところではあったのですが、思っていた以上に雨が降り続くこともなく、すぐに(路面が)乾いてしまったので、ここでペースを上げすぎるとタイヤの内圧と、おいしいところのバランスが合わなくなってしまうので、急遽ペースを落として通常のアタックラップにアタックをしようと切り替えていました。ですが雨が降ったせいで僕のクルマにとってはいいコンディションではなかったので、Q2ほどのタイムは出せなくて、足りないなと思っていたんですけれど、そこで赤旗が出てしまいました」
「僕としては(セッションが)延長するものだと思っていたのですが、突然この赤旗をもって終了ということになってしまいました。もちろん審査委員会の決定は尊重するべきだと思いますが、本来は赤旗後にまだ時間が残っていれば3分間の延長というのがルール上はあるので、なぜこういう決定がなされたのかというのは知りたいですし、何かしらその理由はあると思うので、それを聞いてみたいなと思います」
「良い選手権で、良いドライバーが集まって、みんなが非常にレベルの高い仕事をしていますが、こういう終わり方をしてしまうと、わざわざサーキットに足を運んでくださるお客さんがレースを観に来なくなってしまう。『このような予選が続くのであれば、土曜日の予選は(見なくても)いいかな』と思ってしまう人が、もしかしたら出てくるかもしれない。そうならないように、ドライバーもそうですし、競技団のみなさんときちんとレースを戦えるような状況を作っていけたらなと思っています」
「予選Q1については、間違いなくSUGOは、グループ分けしたことが良かったと思います。欲を言えば、Q1で10台ずつ出走するけれど、脱落するクルマが8台いるので、12台が走るQ2の方が(Q1よりも)出走台数が増えるというのはどうなのかなと思うので、Q3が8台でなくても良いのかなと思いました」
■野尻智紀(TEAM MUGEN)/予選2番手
「今シーズンはチームを移籍させていただいて、そのなかでポテンシャルの面で他車と比べても周りの方が有利な状況が続いていたのですが、ここにきて少し兆しが見えてきたのかなというところで、僕たちもしっかりと良いステップを踏んで予選まで繋げられたのかなと思います」
「今回のSUGOに関しては、天候も荒れそうだったので、みんながセッション開始とともにアタックを始める形で進み、結果的にすごく走りやすい状況でした。これが、晴れてる状況だったら、出ていくタイミングがあり、いろんな問題が起きるかもしれないですが、今回は走りやすいQ1でした」
「もちろんQ3の終わり方に関してはまったく満足していないですし、不完全燃焼という思いもあります。これだけたくさん人がレースに関わっていて、チームだって毎日寝る時間やプライベートの時間を削ってここにクルマを仕上げているので、本音で言えば、予選からみんなが最後まで力を出し切れる環境であってほしいなと強く思います。そのなかで必ず今よりも良い戦いを繰り広げられると思いますので、ぜひみんなで議論しながら、世界に誇れるスーパーフォーミュラというのを作っていきたいなと思います」
「ただこうやってフロントロウに並べるということで、ようやく手応えを得るなかで決勝をスタートできるので、明日の決勝を楽しみながらしっかりと優勝を目指してやっていきたいなと思います」
■ルーカス・アウアー(B-Max Racing with motopark)/予選3番手
「まずはこのタイムが出せたことについて、チームに感謝の気持ちを伝えたい。B-Max Racing with motoparkもルーキーチームとして新しいチャンピオンシップに参戦し、3戦目で3番手を獲得できたことはみんなのおかげだと考えているし、とても嬉しいよ」
「フリー走行の時点では、まだクルマの調子が良くなくて、その後にセットアップを変更し、予選はベストを尽くして頑張ったよ。その結果でもあったね」
「Q3は最後まで走ることができるのがいいというのは、もちろん僕も同じ意見だし、最後にアタックしたいと考えていた。でもこれがレースだし、状況に合わせた対応をするしかない」
「Q1の組み分けは非常に良い考えだと思った。20台でQ1というのは厳しくて不安なまま終わる選手も多かったから、組み分けしたことでスムーズに走ることができたよ」
「決勝に関しては、長くなるからベストを尽くして良い結果が出せればいいなと考えているよ」