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ホンダF1田辺TD初日インタビュー:FP2のデプロイ切れは想定内。「データを解析して最適化を図っていきます」

2019年06月22日 11:11  AUTOSPORT web

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ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクター
新投入されたパワーユニット(PU/エンジン)のスペック3が、実際のサーキット走行でどんなパフォーマンスを発揮するか。注目の初日フリー走行では、搭載された3台は初期トラブルもまったく出ず、パワーユニット側で見る限りは満足すべき結果だった。

 FP2ではフェルスタッペンがデプロイ切れの症状を訴えたが、これも今後の作業ですぐに解消できるとのことだった。とはいえこれまで同様、レッドブルはメルセデスとフェラーリには追い付けず、逆に初日大健闘したマクラーレンに割って入られた。しかしホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは、「あくまで初日ですから」と余裕の表情だった。

──スペック3を実際に走らせて、いかがでしたか。
田辺豊治F1テクニカルディレクター(以下、田辺TD):2チームとも順調に走れましたし、GP初日にやるべきことをほぼすべてこなせましたね。

──初日を終えてから、改めてスペック3への評価を下したいということでしたが。
田辺TD:まだ100%の性能を出し切ってはいませんが、皆さんが心配されていたであろう新スペック投入に伴う不具合などは、いっさい出ませんでした。今後はエネルギーマネージメントを含め、予選レースに向けて最適化を図っていこうと思っています。

──(マックス)フェルスタッペンがFP2で、デプロイが切れていると無線で訴えてました。
田辺TD:エンジニアが「想定内のことだ」と言ってた通りです。レースを見据えた連続周回では、そういうことも起こり得るだろうと予想していました。今後データを解析して、どこでどう(回生エネルギーを)使うのがベストかを決めていきます。

──今回は上位2チームと、対等に戦えそうなのか。あるいはマクラーレンがかなりの速さを見せてますが、彼らとの戦いも視野に入れるべきでしょうか。
田辺TD:そこは全力を尽くすとしか、言えないですね。

──中団勢との差が、着実に縮まっていると感じますか?
田辺TD:繰り返しますが、全力を尽くすのみです。

──(ダニール)クビアトのパワーユニット交換は、前戦カナダGP後のデータ解析で問題が出てくる可能性があるからと、クビアト本人が言っていたんですが。
田辺TD:今後のレースをどう戦っていくかという、あくまで戦略的な判断です。

──カナダで何か問題が出たわけではないということでしょうか。
田辺TD:壊れたわけではないし、使えなくなったわけでもありません。もちろん、今後のレースで使います。