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ニュルブルクリンク24時間:予選はメルセデスAMG勢がワン・ツー。KONDO Racingは25番手から決勝へ

2019年06月22日 05:41  AUTOSPORT web

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ニュルブルクリンク24時間の予選ポールを獲得したエンゲル(中)と2番手のゴッツ(右)、3番手のファントール(左)。
2019年のADAC・トタル24時間=ニュルブルクリンク24時間レースは6月21日に予選2回目と28台によるトップクオリファイが行われ、マーロ・エンゲルがアタックを担当したメルセデスAMG。チーム・ブラックファルコンの2号車メルセデスAMG GT3が8分10秒910でポールポジションを獲得。2番手ににはメルセデスAMG・チーム・マンフィルターの48号車が続き、メルセデス勢がワン・ツーを占めた。

 今季のニュル24時間も、6月21日が走行2日目。この日は14時55分から予選2回目が行われ、その結果で最終的に、19時から行われるトップクオリファイの出場車両が決まることになった。この日のニュルは朝から晴天で、時折クラッシュ等もあったものの、赤旗等はなく進んだ。

 最終的に予選1回目と2回目でトップタイムをマークしたのは、マンタイ・レーシングのアール・バンバー/ミカエル・クリステンセン/ケビン・エストーレ/ローテンス・ファントール組911号車ポルシェ。2番手にはコンラッド・モータースポーツの7号車ランボルギーニ・ウラカンGT3エボが、3番手にはアウディスポーツ・チーム・フェニックスの4号車アウディR8 LMSがつけた。

 この予選1回目と2回目、そして今季これまで行われてきた予選レースやVLNでの、セクタータイムでの上位タイムから28台が選出されるかたちとなったトップクオリティは、これまで行われてきたトップ30クオリファイとは異なるスタイルで19時からスタートした。

 メインストレートに並べられた28台のマシンは、ニッサンGT-RニスモGT3が2台、ウラカンGT3が1台、フェラーリ488 GT3が3台、そしてSP-Xの705号車SCG003Cが1台と、それ以外はすべてドイツ車のGT3がそろった。ストレートで停止した状態から少しずつ間隔を開けてスタートし、計測2周を行って最終的なグリッドを争いアタックが行われた。

 1周目にはファントール駆る911号車ポルシェがトップに立ったものの、2周目にタイムを伸ばしてきたのはメルセデスAMG勢。エンゲル駆る2号車が8分10秒910を叩き出し、ポールポジションを獲得した。

 2番手につけたのは、マキシミリアン・ゴッツがアタックした48号車メルセデス。3番手はファントールの911号車ポルシェという結果となった。4番手は4号車アウディ、31号車はフライカデリ・モータースポーツの31号車ポルシェとなった。最終的に上位9台はドイツ車が占めている。

■日本勢はKONDO Racingの45号車GT-Rが最上位
 日本チームとして唯一トップクオリティ進出を果たしたKONDO Racingの45号車ニッサンGT-RニスモGT3は松田次生がアタックを担当したが、8分19秒759で25番手という結果となった。予選後次生は「まわりにマシンがいない中でニュルをアタックするのは気持ち良かったんですが、これ以上ないくらい攻めたのに25番手というのはちょっとショックですね」と悔しい表情を浮かべた。

 ニュルでは各メーカーのワークスドライバーたちが“職人”というレベルでニュルを経験しており、この結果は仕方ない部分もあるが、スーパーGT王者にとって9秒差は大きかったようだ。

「とはいえ、ここまで順調に来ていますし、トラブルもありません。コンディションにも対応できていたので、それはそれで良かったと思います」と次生が語るように、決勝での上位進出に期待したいところ。

 同じくSP9クラスに参戦するレーシングプロジェクトバンドウ×NOVEL Racingの19号車レクサスRC F GT3は、トップクオリファイ進出を目指し予選2回目を戦ったが、わずかコンマ4秒差で届かず。その際はダブルイエローが出ていた場所もあったようで、トップクオリファイ進出はならなかった。

「えっ!? ここに来てまでスーパーGTのQ1みたいなことになるのかと(苦笑)」と坂東正敬監督は苦笑いを浮かべたが、19号車レクサスRC F GT3はリストリクターが拡大されてきており、こちらも32番手から追い上げを目指す。

 SP-PROに参加しているTOYOTA GAZOO Racingの土屋武士/蒲生尚弥/松井孝允/中山雄一組56号車レクサスLCは、8分34秒549というベストタイムで35番手につけ、GT3マシンを一台“食う”ことに成功した。SP3Tのスバルテクニカインターナショナルのカルロ・バンダム/ティム・シュリック/山内英輝/井口卓人組88号車スバルWRX STIは、9分切りを目指したものの、わずかに届かず9分01秒872で総合53番手となった。

 SP8クラスのリングレーシング・ウィズ・ノーベルの小山佳延/東徹次郎/松井猛敏/佐々木孝太組20号車レクサスRC Fは9分09秒130で総合61番手。佐々木雅弘/ウヴェ・クリーン/ヘルヴィク・ダーネンス/“モリゾウ”組TOYOTA GAZOO Racingの90号車GRスープラは、99番手からスタートすることになる。

 ニュルブルクリンク24時間は6月22日の現地時間15時30分スタート予定だ。