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規模感は違えど雰囲気はNBAドラフト2019風。スーパーフォーミュラ初の予選Q1組分け抽選会とそれぞれの顔ぶれ

2019年06月21日 19:01  AUTOSPORT web

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VANTELIN TEAM TOM’Sの中嶋一貴とニック・キャシディは笑顔で抽選
今週末に開催されるスーパーフォーミュラ第3戦SUGO、翌日に予選を控えた金曜日に、これまでとは異なる新しい試みが行われた。予選Q1のトラフィックの影響をできるだけ軽減させるために、A組とB組の二組に分かれて予選Q1が開催されることになり、その組分け抽選がドライバーズミーティングの前に行われたのだ。

 抽選のルールはチームメイト同士のふたりが同時に2通の封筒のうち、1通をそれぞれ選択して同時に開封し、封筒の中の書かれた組で翌日の予選Q1を戦うというもの。1台体制で参戦している小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)と塚越広大(REAL RACING)は、このふたりで抽選を行うことになった。

 もともと2輪用に作られたスポーツランドSUGOはコース幅が狭く、1周の距離も約3.7kmと短いため(開幕戦の鈴鹿は約5.8km)20台が一斉にコースインすると、理論値的に1台あたり185メートルの幅で走行しなければならず、トラフィックは避けられない状況となっていた。

"スーパーフォーミュラの予選はマシンとドライバーの最大限の速さを競うセッション"という目的のためにも、できる限りトラフィックの影響を少なくするために、今回の組み分けでの予選Q1が行われるのだ。

 初めての試みとあって、会場に訪れたドライバーたちも楽しみながら抽選を行っており、規模感はまったく異なるものの、会場はさながら同日朝に日本人初のドラフト1巡目指名を受けた八村塁を想起させる、NBAドラフト2019に重ねて盛り上がる雰囲気を漂わせた。

 抽選の結果、土曜日の予選Q1は以下の組み分けで開催されることになった(車番順)。

●A組
福住仁嶺、山下健太、アーテム・マルケロフ、野尻智紀、塚越広大、平川亮、ニック・キャシディ、坪井翔、ハリソン・ニューウェイ、牧野任祐

●B組
山本尚貴、国本雄資、大嶋和也、ダニエル・ティクトゥム、小林可夢偉、関口雄飛、中嶋一貴、石浦宏明、ルーカス・アウアー、アレックス・パロウ

 一見して、B組にスーパーフォーミュラ・チャンピオン経験者4人が入り、A組はルーキーが4人と新人率が高い組み分けとなった。それぞれ上位6人が予選Q2に進み、7番手以下はトップのタイムが速いほうが順位が上となって、下位のグリッドが決定する。

 前回の第2戦オートポリスでも明かになったように、今年のニューマシン、SF19はダウンフォースが大きい分、クリーンエアを受けて走るポールポジションが昨年以上にアドバンテージが大きいのは間違いなく、2番手以下は全車のタービュランスの影響が大きく、フロントダウンフォースが抜けてペースを上げるのが難しい状況になる。その差はオートポリスでのラップタイムで1~2秒はあったとされるだけに、予選の順位はこの第3戦SUGOでも言わずもがな、決勝の順位に直結してくる。

 若干、明日の予選日の天候が雨の予報になっており、金曜日も夕方から霧が立ち込むなどコンディションが不安だが、是非とも、純粋な速さを競うスッキリとした形での予選Q1となることを願いたい。