今週末のF1第8戦フランスGPで、複数のアップデートを投入することを明言しているフェラーリ。シャルル・ルクレールは、大きな改善が見られるとは考えていないが、それでも新しいパーツが機能することを願っているという。
ルクレールが住むモナコから、フランスGPが開催されるポール・リカールまでは、車でたったの2時間だ。だが、ジュニアカテゴリー時代にポール・リカールで多数のレースに参戦した他の多くのドライバーとは違い、実はルクレールはこのコースに詳しくないのだという。
「実際のところ、とてもおかしな感じだよ。ほとんどの人が、僕がこのコースを熟知していると思っているけれど、実際はそうではないんだ」とルクレールは語った。
「僕が初めてこのコースを走行したのは、昨年(ザウバーから参戦した2018年のフランスGP)のことだ」
「それ以前に一度走行したことがあるが、それはコースが違った。ここは僕にとっては本当に新しいトラックだけれど、走行を楽しめるし、自分にとってすべてが始まったブリニョールのカートコースの隣だから、ここに戻ってくることができてとても嬉しいよ」
ポール・リカールはルクレールとフェラーリにとって、どれだけ相性が良いコースとなるだろうか? 今週末、フェラーリはアップデートを投入することになっているが、そのひとつがフロントウイングだ。
「(相性が)良いことを願っている」
「金曜日の夕方には、もっと話をすることができるだろう。今週末はいくつか新パーツをマシンに投入するから、それがこのコースで機能することを期待しているよ」
「フロントウイングは、コーナーの様々な場所でマシンの状態を変えることになるだろう。僕たちは、このコースにおいて大きな変化や改善は期待していない。でも何かしらの結果が出るだろうし、改善されることを願っている」
■「次に進むうえで技術フィードバックが重要」とフェラーリF1代表
またチームメイトのセバスチャン・ベッテルも、新しいフロントウイングとその他のアップグレードによって、いかにフェラーリのマシンが改善されるかを知りたがっている。
「僕たちのマシンには、ストレート上で高い競争力があることはもちろん分かっている」とベッテルは話した。
「コーナーでのグリップが多少不足しているから、コース上の場所によって遅れをとったり挽回したりすることになる。でもここでは良いバランスが取れるだろう」
「僕たちの弱みが目立ってしまうコーナーもあるが、その一方でいくつかのアップデートとパーツを持ち込んで試すし、リストアップしたいこともある。金曜日は僕たちにとって重要な日になると思う。前進していくためにマシンが正しい方向に調整されたかどうかを見ることになるからね」
フェラーリF1チーム代表のマッティア・ビノットは、アップグレードについて次のように述べている。
「我々が持ち込むものは、問題の解決策とはならないが、これらのアップデートから得る技術的フィードバックは、次の段階に進むうえで重要なものになる」
「昨年、ポール・リカールは我々にとって厳しいコースだった。この種のコースは、我々のパッケージと特に相性が良いわけではないことは承知している。だが、不可能なことは何もないし、ベストを尽くす準備はできている」