2019年06月21日 12:31 リアルサウンド
人気ゲーム『ファイナルファンタジーXIV(以下、FF14)』を題材にした映画『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』が、6月21日より全国劇場で公開される。
(参考:『劇場版 FFXIV 光のお父さん』制作現場に潜入! 山本監督「『CGで撮ったんでしょ?』と言われれば勝ちですね(笑)」)
その公開に先駆けた6月16日、東京・日比谷では同作に関連するイベント『「劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」+出張吉P散歩in日比谷』が行われた。
今回はイベントの様子と、『ファイナルファンタジーXIV(以下、FF14)』の大型アップデートについて記していきたい。
■FF14がつないだ絆の物語
本作品の原作は、マイディー氏によるブログ『一撃確殺SS日記』で、『FF14』プレイヤーの同氏が「60歳を超える父親に『FF14』をプレイしてもらい、自分は正体を隠し、フレンドとして共に冒険を続け、最終的に息子である事を打ち明ける」という連載『光のお父さん』を元にしたもの。原作となったブログは現在も閲覧可能なので、そちらを読んでから映画を観るとさらに作品を楽しめるだろう。
また、今回の映画化には、ゲームの開発元であるスクウェア・エニックスが全面協力。ドラマ化された時は一般公開されているサーバーでのゲリラ撮影だったが、今回は同社が専用サーバーを提供し、撮影が行われた。
さらに、ゲームパートについては作者本人やスタッフ、当時の仲間たちがキャラクターを操作するといった徹底っぷりだ。熟練したプレイヤーが操作するので、キャラの動きにもリアリティがあった。
■今度実家に帰ったら少し話してみよう
「事件の犯人がゲームを持っていた」というだけで大々的に報じられり、ゲームによって学業が疎かになると警鐘が鳴らされたりと、ゲーム人口は増加しているものの、いまだネガティブな報道は後を絶たない。
だが『光のお父さん』はそんなゲームで結ばれる絆もあるということを表現できている映画だ。両親との関係は人それぞれであるが、今まで話さなかった父と一緒にゲーム内で冒険するのも親孝行といえるだろう。この映画は、そんな新たな形での家族の絆を感じさせてくれる。ゲームをどう遊ぶか、そこから何を受け取り、人に何を与えられるかは、プレイヤー次第なのだ。
■吉田Pが『FF14』に降り立つ「吉P散歩 in 日比谷」
劇場版の先行試写会の後は『FF14』のお父さん的存在であり、プレイヤーからは「吉P」と呼ばれるスクウェア・エニックスの吉田直樹氏が登場。「映画館の巨大なスクリーンで『FF14』がしたかった」と吉田プロデューサーの要望で話が進められたらしいが、実際はスクリーンで見たのは劇場で先行試写会を見た観客たちで、吉田プロデューサーはノートPCの画面を見てプレイすることとなった。
吉P散歩の様子はネットにもリアルタイム配信され、生放送を見ているプレイヤーたちが続々と吉田プロデューサーの操作するキャラの近くに集まっていた。「ユルく」がコンセプトな吉P散歩だが、受注したクエストは高難易度レイドバトルの「次元の狭間オメガ」のデルタ、シグマ、アルファの零式、第4層ぶち抜きツアーという、とても「ユルい」とは言い難い内容だった。
吉田プロデューサーは「久々で攻撃パターンを覚えていない」と言いつつもデルタ、シグマを無事撃破。時間の都合でアルファは前半までとなってしまったが、映画館の巨大なスクリーンと音響でプレイする『FF14』は格別だった。
■この日だけの「漆黒の反逆者」5.1ch音声も
イベントの最後には7月2日にリリースされる拡張パッケージ「漆黒の反逆者(ヴィランズ)」のトレーラー音声を5.1ch化したものが特別に上映された。このイベントのためだけに音声チームが5.1ch用の音声を用意し、映画さながらの演出とグラフィックで届けられたのだから贅沢この上ない。
なお、拡張パッケージによる追加要素としては、新ジョブ「ガンブレイカー」「踊り子」が追加、新フィールドの追加、レベル上限がLv80まで開放、その他レイドクエストなども追加されるとのことだ。詳細については公式ページなどを確認してほしい。
(tomokin)