F1シーズンを転戦していると、いろいろな人との出会いがある。今回は、元ピレリのモータースポーツ責任者を努めていたポール・ヘンベリーに直撃。
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ピレリがF1の公式公式タイヤサプライヤーとなった2011年からモータースポーツ責任者として、ピレリの顔を務めてきたポール・ヘンベリーが、今年のカナダGPを訪問していた。
ヘンベリーは2017年のシーズン開幕前に南米地区の統括責任者へ昇進した後、F1の現場にはほとんど顔を出さなくなり、今年はこのカナダGPが初めてのグランプリ参加だった。それもそのはず、ヘンベリーはすでにピレリを退社していたのだ。
「南米地区の統括責任者としてブラジルのサンバウロで市販車用タイヤの販売の仕事をしてきたけど、昨年の12月にピレリを辞めたんだ」(ヘンベリー)
長年レースの仕事をしてきたヘンベリーもまた、レース界が恋しかったのか?
「いや、それが会社を辞めた理由ではないよ。私はピレリへ転職する前、ミシュランにいて、そこではレースはしていなかった。ただ、ミシュラン時代も含めて、ここまで26年間タイヤメーカーで仕事をしてきたから、そろそろ何か別のことを始めるタイミングかなと思っただけ。いまは一般消費者用の商品の開発を行う会社を起業し、楽しくやっているよ」
ところで、イギリス人のヘンベリーがどうしてカナダGPに?
「妻がアメリカ人で、ロンドンのほかにロサンゼルスにも家があるんだ」
現在はその妻との間に設けた1歳4カ月になる赤ちゃんと楽しい日々を過ごしているというヘンベリー。しかし、F1への訪問はカナダGPも続くという。
「地元のイギリスGPと妻の地元のアメリカGPへも行くし、シンガポールGPも行こうと思っているよ」
もしかして、F1界への復帰を考えている?