おにぎり協会は6月17日、おにぎりのトレンドに関する調査結果を発表した。調査は2018年4月~2019年3月に全国のセブンイレブン・ジャパン、ファミリーマート、ミニストップ、ローソンで実施した。
コンビニ別に見ると、セブンイレブンの上位3位には「リッチマヨ仕立てツナマヨネーズ」「熟成焼きほぐし紅しゃけ」「熟成仕立て紀州南高梅」がランクインした。ファミリーマートは「シーチキンマヨネーズ」「焼しゃけ」「紅しゃけ」となっている。
「定番おにぎりはリピーターの多い商品。より味や食感などに拘って研究していきます」
ミニストップは「ツナマヨネーズ」「紅鮭」「日高昆布」、ローソンは「シーチキンマヨネーズ」「悪魔のおにぎり」「焼けさけハラミ」がトップ3に入った。2018年度は4つのコンビニすべて1位はシーチキンマヨネーズとなっており、「焼きしゃけ」「紅しゃけ」などの鮭系がランクインした。
同団体が発表したリリースによると、各社、定番おにぎりである「ツナマヨ・鮭・梅・昆布」などに注力しており、質の高い定番おにぎりを販売するために、値段や具材、調理法から改善している。具体的には、
「定番商品、特に品質を追求している手巻きタイプのおにぎりが伸長しました」(セブンイレブン)
「定番おにぎりはリピーターの多い商品ですので、よりごはんに合う味や食感などに拘って研究していきます」(ファミリーマート)
「定番商品をさらにおいしく値ごろ感で販売継続」(ミニストップ)
といった声が挙がった。
外国人観光客向けにおにぎりのパッケージに「ONIGIRI」と表記
また、各社が継続的に取り組んでいるのは健康志向おにぎりだ。セブンイレブンで売り上げが伸びているのが健康米を使用した「もち麦おむすび」シリーズ。ファミリーマートで昨年から販売していた「スーパー大麦」シリーズでは「梅ゆかり」がヒット商品となっており、女性だけでなく、男性にも人気が広がっている。
2018年発売新作おにぎりの中で 急激に人気を伸ばしたのは、ローソンの「悪魔のおにぎり」。通年人気ランキングでも2位を獲得した。物々しい名前だが、白出汁で炊いたご飯に天かす、あおさ、天つゆを混ぜたおにぎりでクセになる"悪魔的なおいしさ"としている。2019年4月10日時点で累計販売数が2900万個を突破した。
ローソンは2015年から、セブンイレブンとファミリーマートは2018年におにぎりのパッケージラベルに具材名などを英語でも表記するようになった。パッケージに英語を表記することで、外国人観光客にも気軽に食べてもらおうとしていることがうかがえる。
2020年の東京オリンピックに向けて益々、訪日外国人の増加が見込まれているが、各社の新たな商品開発の取り組みにより「ONIGIRI」のより一層の知名度向上が期待できそうだ。