メルセデスのチーム代表であるトト・ウォルフは、今週末の第8戦フランスGPについて、ポール・リカール・サーキットはチームのアドバンテージを活かせるコースではあるものの、激しい戦いを予測していると述べた。
前戦カナダGPでは、レース終盤にフェラーリのセバスチャン・ベッテルに5秒ペナルティが科されたことで、トップでレースを終えたベッテルが2位となった。これによりメルセデスは、開幕から7連勝を記録した。
しかしカナダGPにおけるルイス・ハミルトン(メルセデス)のパフォーマンスは、ベッテルを下回るものだった。それに加えていくつかの問題が浮上したことから、メルセデスはトラブルへの警戒を強めている。
「カナダGPは、我々に注意を促したレースだった」とウォルフは認めた。
「開幕からの6戦では非常に高い信頼性を発揮していたが、週末全体を通して数多くの問題に直面した」
「フリー走行1回目におけるバルテリ(ボッタス)のマシンに起きた燃料システムの問題から、レース前の朝に修理をしなければならなかったルイスのマシンの油圧漏れに至るまで、問題のほぼすべては我々自身が招いたものだった」
「解決するチャンスがあるうちに、そうした信頼性の問題が露呈したのは幸運だった。だがこういった問題のせいで、レースの週末が簡単に台無しになる可能性があったことは承知している。我々のメカニックの素晴らしいスキルによって、そうした事態にはならなかったのだ」
ウォルフはモントリオールのジル・ビルヌーブ・サーキットとポール・リカールについて、いくつか共通の特徴を見出しているが、結局のところはポール・リカールの方がメルセデスの『W10』の持つ優位性とより相性が良いという。
「フランスでは、また激しい戦いになると予想している」
「(ポール・リカールには)モントリオールといくつか類似する点があり、ロングストレートは我々に挑戦を投げかけてくるだろう」
「しかしながらカナダと違って、コーナースピードが多岐にわたるという特徴がある。そこでは我々のアドバンテージを活かすことができるはずだ。もう一度、我々が態勢を整える機会があることを期待している」
「この3カ月における我々の強みは、現場や、ブラックリー、ブリックスワースのファクトリーにおけるチーム全体の高いレベルの仕事にもある。我々はフランスでも同様の高い基準を確実に達成できるようにする必要がある」