若者の間で起きているタピオカブームを遠巻きに見つめ、歯がゆい気持ちになっている人がいる。はてな匿名ダイアリーに6月16日、「タピオカ屋には私の居場所がない」という投稿が寄せられた。"甘い物好きなおじさん"を自称する投稿者は、タピオカを求めて様々な店を周りたいそうだ。
しかし、タピオカ店の客層は若い女性ばかり。並んで買うのが恥ずかしく、「ここは私の場所ではない」と嘆いた。(文:石川祐介)
「恥なんてかき捨てだし、みんなインスタに夢中ですぐ忘れるよ」
スレ主同様、中年男性からは「タピオカ屋におっさん二人で行った時は落ち着かなかった」と居心地悪さを感じたという意見があった。タピオカに興味はあっても、周囲の目線を気にして買えずにいる人は多いのかもしれない。
タピオカに限らず、若者のブームに興味はあっても離れたところから見ている人というのは存在する。そうした人たちは、自分と同じような年齢なのに若者文化に果敢に乗り込む"中年男性のパイオニア"の出現を望んでいるのかもしれない。
「女が居酒屋にいるだけで"オヤジギャル"なんて言われた時代があるんだから、ギャルオヤジの先駆者として頑張ってほしい」
というコメントもある。
投稿者が堂々とタピオカをゲットするための方法として、「イベント出店依頼や雑誌取材を装って、スーツを着てなんかメモをしながら並ぶ」とアドバイスを送る人がいた。「仕事だから仕方なく買うだけです」という雰囲気を醸し出すことで、単なる好奇の目を減らすことができそうである。
「都心部にお住まいだったらUBER EATSがオススメ。美味しいタピオカミルクティを家まで持ってきてくれる」
宅配サービスで注文することを勧める人もいた。店で買うより割高になってしまうが、恥を忍ぶことができない人にとっては仕方ない出費と言えよう。
「恥なんてかき捨てだし、みんなインスタに夢中ですぐ忘れるよ。思い込みに行動規制されるくらいなら、サングラスでもかけて飛び込んだ方が後悔しないよ」
「お前のことなんか誰も見ていない」
と、「気にするな」系のコメントもあったが、こうした声を素直に受け入れられるなら、もはや最初から悩んでいないだろう。
ブームはもう下火?「おじさんが気づく頃には若者の間では時代遅れになっている」
ただ、以前は行列ができていた店も客入りが悪くなりつつあるという指摘もある。
「渋谷は平日昼でもすごい行列だったのに、昨日はもうガラガラだった」
「オジサンがブームに気づく頃はもう若者間では時代遅れになってるっていうのは、いつの時代も変わらないね」
すでに若者はタピオカに代わる新しいブームにシフトしているのだろうか。数か月後には年齢や性別に関係なく、人目をはばからずタピオカを堪能できるかもしれない。その時、まだタピオカを扱っている店があればの話だが。