企業口コミサイト「キャリコネ」は6月6日、「化学業界のストレス度の低い企業ランキング」を発表した。化学業界に属する企業をピックアップし、キャリコネのユーザーによる「ストレス度の低さ」評価の平均値が高い順にランキングにした。
1位は「旭化成」で、ストレス度の低さ評価は5点満点中3.51。2位以降、「DIC」(3.24)、「三井化学」(3.24)、「JSR」(3.08)、「積水化学工業」(3.00)、「住友化学」(2.89)、「宇部興産」(2.80)、「昭和電工」(2.79)、「カネカ」(2.76)、「日立化成」(2.26)が上位10社に入った。
年次や業種・職種に合わせた各種研修や資格取得の支援等を充実
1位の旭化成について、キャリコネには、
「昨今の状況下では、非常に良い待遇を維持しているといえる。特に、妻帯者が専業主婦、自家所有者には待遇が手厚く、補助が支給される。残業代もおおむね適正に支払われており、ブラック企業からはほど遠いといえる」(法務/30代後半男性/年収940万円/2015年度)
といった口コミが寄せられている。同社は、東京ミッドタウン日比谷に本社を置く大手総合化学メーカーで、旭化成グループの中枢を担っている。
繊維や化学品、電子部品などを扱うマテリアル領域のほか、戸建て住宅「へーベルハウス」や分譲マンション「アトラス」などのブランドで知られる住宅領域、医薬品や医療機器関連のヘルスケア領域と、グループ全体で3つの領域を中心に事業を展開している。
同社は人材育成に力を入れており、年次や業種・職種に合わせた各種研修や資格取得の支援等を充実させている。また、育児・介護支援制度や短時間勤務制度などを導入するだけでなく、男性社員や非正規社員も含め、実際に制度を利用しやすい体制を整えてきた。
そういった姿勢が評価され、2008年には公益財団法人日本生産性本部が主催する「第2回ワーク・ライフ・バランス大賞」で優秀賞を受賞。2016年には、子育て支援に積極的な企業なうち、特に取り組みが優秀な企業を厚生労働省が認定する「プラチナくるみん」を取得。
なお、2017年度の実績では月間平均残業時間は18.3時間、有給休暇の平均取得日数は16.6日。有給休暇の取得日数は平均よりかなり多い水準だ。
調査対象は、『日経業界地図 2018年版』(日本経済新聞出版社)の「化学」に記載があり、対象期間中に「キャリコネ」に正社員のユーザーから20件以上寄せられた企業。対象期間は、2015年4月~2018年3月。