フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、今週末の第8戦フランスGPにおいて、小規模ながらもアップデートを投入する予定であると明かした。
2019年シーズン、フェラーリはまだ優勝を飾ることができていない。前戦カナダGPでチームとセバスチャン・ベッテルは、スチュワードの予想外の裁定により勝利を奪われるようなかたちとなった。
フェラーリの『SF90』は、優位にあるメルセデスの『W10』に対して一貫性のある優れたパフォーマンスを出すことができていない。しかしチームは、徐々にマシンからさらなるスピードを引き出しつつある。
フランスGPでは、フェラーリがメルセデスに追いつくためにさらなる一歩を踏み出すことが期待されるが、ビノットは大きな躍進とはならないだろうと強調した。
「カナダの後で、当然ながら我々は調子を取り戻して、再度ライバルたちと戦いたいと考えている」とビノットは語った。
「フランスではいくつか小規模なアップデートを投入する予定だ。このエレメントは、マシン開発の方向性を決める有用なものなるだろう」
「我々が持ち込むものは、問題の解決策とはならないが、これらのアップデートから得る技術的フィードバックは、我々が次の段階に進むうえで重要なものになる」
「昨年、ポール・リカールは我々にとって厳しいコースだった。この種のコースは、我々のパッケージと特に相性が良いわけではないことは承知している。だが、不可能なことは何もないし、ベストを尽くす準備はできている」
カナダGPで事実上は勝利を飾ったベッテルだが、彼はもう一度メルセデスのルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスに挑戦できるようになることを期待しており、ポール・リカールでは昨年のレースとは対照的に、着実なスタートを切れると考えている。
「昨年のフランスGPは、僕たちにとってポール・リカール・サーキットでの久しぶりのレースとなった。今年はレースを迎えるにあたって、さらに多くのデータがある」と4度のF1チャンピオンであるベッテルは語った。
「コースにはロングストレートと低速コーナーがあるが、そこでのコーナリングスピードは多岐にわたる。ほとんどのコーナーは昨年以降再舗装が行われている」
「モントリオールよりも一段階ハード寄りのタイヤ選択になるから、またワンストップ戦略でのレースになるだろう」
「天候は予測できないし、大抵はとても暑くて風が強い」
「昨年のレースは1周目のインシデントで結果が損なわれてしまったが、僕たちのマシンはかなり良い走りができるペースを出せると思う」