マクラーレン・レーシングのマネージングディレクターを務めるアンドレアス・ザイドルは、2020年型マシンがチームの大々的な再編成がどれだけ成功したかをはっきりと示すものになるだろうと述べている。
12カ月前、マクラーレンはザック・ブラウンCEO主導のもと、チームの指揮系統と設計部門を変革することで体制の転換を図った。
マクラーレン上層部の体制変更としては、インディ500優勝経験者のジル・ド・フェランを迎えたほか、今年初めには新テクニカルディレクターにジェームズ・キーを、マネージングディレクターにはザイドルを任命した。
WECのLMP1カテゴリーにおいて、ポルシェのLMP1プログラムの陣頭指揮を取っていたザイドルは、今もマクラーレンの内部組織の改善に熱心に取り組んでいる。
チームが安定したことにより、体制変更の具体的な結果は、2020年型マシンMCL35のパフォーマンスレベルによって実証されることになるだろう。
「昨年に比べて順調な一歩を踏み出しているが、2019年マシンの開発はチーム内の問題により遅い時期に開始された」とザイドルは語った。
「昨年からチーム内部で行われているすべての変革の成果は、来年から目にすることになると思う。なぜなら通常の開発リズムで作られる最初のマシンとなるからだ」
「通常通りにスタートすれば、冬期テストでマシンをコースで走らせた際に、強みと弱みをすぐに目にすることになるだろう」
「そのタイミングで初めて『今年のマシンのためにまだ開発できることがあるだろうか?それとも翌年に取り組むべきことがあるだろうか?』と考え始めることになる」
■チーム内ではポジティブな精神に満ちているというザイドル
ザイドルはマクラーレンでの彼の仕事は始まったばかりであることを認めているが、敏腕チームマネージャーである彼は、チームには向上し成長するための適切な基盤があると考えている。
「シーズン開始以降、すでに昨年よりも優れた進歩があった」
「我々のマシンは開発の成果を表しているし、コース上にもその成果を持ち込んでいる」
「前向きで大きな勢いがあり、チーム内ではポジティブな精神が満ちている。そのおかげで私は仕事をとても始めやすかった」
「もう一度言うが、私にとってはまだ始まったばかりだ。今のところ加入してたったの6週間であるし、レースに帯同したのは3週間、ファクトリーに行ったのは3回だ。だからファクトリーのすべてを理解するのにまだ時間が必要だ」