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今市隆二、初演技で松永大司監督とタッグ 「すごくいい信頼関係ができました」

2019年06月17日 12:41  リアルサウンド

リアルサウンド

今市隆二

 6月16日、都内でアジア最大級の国際短編映画祭『ショートショートフィルムフェスティバル&アジア 2019』アワードセレモニー(グランプリ授賞式)が開催された。授賞式には、かたせ梨乃、永瀬正敏、安藤桃子、多羅尾光睦東京都副知事、とよた真帆、ホラン千秋、HIRO、今市隆二、佐野玲於、小林直己、AKIRA、三池崇史監督、井上博貴監督、洞内広樹監督らが登壇。司会を堀潤、フェスティバルアンバサダーをLiLiCoが務め、SSFF & ASIA代表の別所哲也も出席した。


【写真】結婚を発表したAKIRA


 世界130の国や地域から集まった約1万本の作品から、選りすぐりの約200作品を東京5会場とオンライン会場で上映してきた本映画祭。同セレモニーでは、米国アカデミー賞の短編部門のノミネート候補作品となるオフィシャルコンペティション3部門(「インターナショナル部門」「アジア インターナショナル部門」「ジャパン部門」)と、「ノンフィクション部門 supported by ヤフー株式会社」などの各優秀賞が発表。また『ターゲット/A Target』、『天井に浮かぶ彼女/My Best Friend is Stuck on the Ceiling』の2作品が上映された。


 セレモニーは、主催者である別所の挨拶で幕開け。東京の魅力を発信する「Cinematic Tokyo部門」の授賞式では、プレゼンターとして多羅尾副知事が登壇し、今年9月に行われる「ラグビーワールドカップ」、さらに「東京2020オリンピック・パラリンピック」という2つのメガスポーツ大会を機に、2020年に向けて「シネマスポーツプロジェクト」を行うと述べた。


 続いて、オフィシャルコンペティション3部門と「ノンフィクション部門」の優秀者の表彰へ。総評を尋ねられた安藤監督は「すべての作品、本当にクオリティが高かった」と驚きの表情を見せ、「平成は“物”とかを捨てる時代で、断捨離が世界的なブームにもなった。そこから、令和は“心”の時代ではないかと感じている。映画文化は“心”が一番コアにあるメディアだと思うので、ショートフィルムを入口に、映画界がますます発展してほしい」と期待を込めた。


 また「ノンフィクション部門」の審査員を務めたホラン千秋は、「(ノンフィクションは)見終わった後にも心に残る。“明日からは、こう生き方を変えてみようかな”とか、長い時間をかけて影響を及ぼすものだと思いました」とコメント。他に、25歳以下の国内在住監督による「U-25プロジェクト supported by 日本セーフティー」「CGアニメーション部門」の各優秀賞、および「ひかりTVアワード」の各受賞者を表彰式も行われた。


 さらにこの日、別所、EXILE HIRO、作詞家・小竹正人という3人によるコラボ企画「CINEMA FIGHTERS project」の第3弾『その瞬間、僕は泣きたくなった-CINEMA FIGHTERS project-」全5作品の監督・キャストが発表。三池崇史監督作品『Beautiful』にはEXILE AKIRA、井上博貴監督作品『魔女に焦がれて』には佐藤大樹、松永大司監督作品『On The Way』には今市隆二、洞内広樹監督作品『Ghosting』には佐野玲於、行定勲監督作品『海風』には小林直己が主演することが明かされた。


 ここで別所、EXILE HIRO、監督を務めた三池、井上、洞内、キャストのAKIRA、小林、今市、佐野が登壇。5作品について「すばらしい監督との出会いがあった」と語ったHIROは、「前回までは、小竹さんの楽曲を監督さんに聴いてもらい、監督さんの世界観で(作品を)作っていただいていた。今回からは、小竹さんと監督さんが直接打ち合わせをして作品を作っているので、すごく曲に入り込みやすいと思う」とも。別所は「音楽の中にある歌詞の世界、音の世界を物語にするという大きなエンターテインメントをみなさんにお届けできることが嬉しい」と、喜びを滲ませた。


 そんな中、突然、三池監督が「結婚おめでとうございます」とAKIRAを祝福。「こういう前向きな映画です。こういう気分になっていただければ」と話すと、会場からは温かな拍手が上がった。「ありがとうございます」と照れ笑いを見せたAKIRAは「ファーストシーンからラストまで、短い時間の中で良さを伝える、楽しさと難しさがある。短い時間で三池監督を理解していくのは緊張したけど、演出のひとつひとつまで俳優に寄り添ってくれる温かい方だった」と撮影を振り返った。


 一方、今作で演技に初挑戦となった今市は「右も左もわからない状況でしたが、撮影に入る前に松永監督と数回食事をさせていただいた。プライベートなことから仕事のことまで色々話せたので、すごくいい信頼関係ができました」と話し、良い雰囲気で撮影に臨めたと述懐。「今回経験したことをアーティスト活動にも還元できればと思っています」と力強く語った。


 今回“ゴースト”を演じる佐野は「死んだことがないので、ゴーストとしてどう接したらいいかは難しかったです」と笑いを交えつつ、「“思いは時を超える”ということで、監督がすごく素敵な作品に仕上げてくださった」と自信の表情。続く小林は「幸せだったり、生きることを改めて考えるきっかけをたくさんいただいた。希望の形は一人一人違うし、変わってくると思うけど、そういうことを問うてくれる作品。行定監督とはご一緒してみたかったので、光栄な時間でした」と感慨深げに語っていた。


 セレモニーのラストには、グランプリとなる「ジョージ・ルーカス アワード」が発表され、ツエンファン・ヤン監督の『見下ろすとそこに』が受賞。かたせからトロフィーが贈られ、大きな拍手とともにセレモニーは幕を閉じた。


(nakamura omame)