企業口コミ・給与明細サイト「キャリコネ」は、6月6日、「化学業界の"ストレス度の低い企業"ランキング」を発表した。調査対象は『日経業界地図 2018年版』(日本経済新聞出版社)の「化学」に記載の企業のうち、2015年4月1日から2018年3月31日までの間、「キャリコネ」に20件以上の評価が寄せられた企業。企業別にキャリコネユーザーによる「ストレス度の低さ」評価の平均値を5点満点で算出し、高い順にランキングにした。
1位は旭化成で、ストレス度の低さは3.51点だった。2位は同率でDICと三井化学(いずれも3.24)、4位はJSR(3.08)、5位は積水化学工業(3.00)だった。
旭化成は有給休暇の平均取得日数が16.6日
1位の旭化成は、東京ミッドタウン日比谷に本社を置く大手総合化学メーカー。繊維や化学品、電子部品などを扱うマテリアル領域のほか、戸建て住宅「へーベルハウス」や分譲マンション「アトラス」などのブランドで知られる住宅領域、医薬品や医療機器関連のヘルスケア領域と、グループ全体で3つの領域を中心に事業を展開している。
人材育成に力を入れ、年次や業種・職種に合わせた各種研修や資格取得の支援等を充実させている。また、育児・介護支援制度や短時間勤務制度を導入するだけでなく、男性社員や非正規社員も含め、実際に制度を利用しやすい体制を整えてきた。こうした姿勢が評価され、2008年には公益財団法人日本生産性本部が主催する「第2回ワーク・ライフ・バランス大賞」で優秀賞を受賞。2016年には、子育て支援に積極的な企業なうち、特に取り組みが優秀な企業を厚生労働省が認定する「プラチナくるみん」を取得している。
実際に旭化成で働く人からは、以下のような口コミが寄せられている。
「昨今の状況下では、非常に良い待遇を維持しているといえる。特に、妻帯者が専業主婦、自家所有者には待遇が手厚く、補助が支給される。残業代もおおむね適正に支払われており、ブラック企業からはほど遠いといえる」(法務/30代後半男性/年収940万円/2015年度)
なお、2017年度の実績では月間平均残業時間は18.3時間、有給休暇の平均取得日数は16.6日。有給休暇の取得日数は平均よりかなり多い水準だ。