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iKONからリーダー B.Iが脱退 中心メンバーとしての功績と音楽的才能を振り返る

2019年06月16日 10:51  リアルサウンド

リアルサウンド

iKON『NEW KIDS』

 YGエンターテインメントのヒップホップグループ・iKONから、リーダーのB.Iが脱退。YGとの専属契約も終了した。6月12日、韓国の一部メディアでB.Iの違法薬物使用疑惑が報じられると、同日、自身のInstagramを通じて「一時期あまりにも大変で苦しくて、関心さえ持ってはならないことに頼りたかったことは事実です。しかし、恐くなってできませんでした」と報道を否定する言葉を述べながら、「僕の過ちを謙虚に反省し、グループから脱退しようと思います」と脱退を表明。その後YGエンターテインメント側からも、B.Iのグループ脱退と専属契約解除、そして7月からの日本ツアーをメンバー6人でまわることが発表された。これを受け、韓国グループに詳しいライターのDJ泡沫氏にB.Iの才能やグループの中での存在感について改めて話を聞いた。


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「B.Iは作曲やダンスの振り付けも手がけるグループの中心メンバーです。YGのボーイズグループは曲作りやプロデュースを手がける中心メンバーを立てて、そこに他のメンバーを集めるという方法で結成されてきました。その中心メンバーがBIGBANGだとG-DRAGON、WINNERだとカン・スンユン、そしてiKONではB.I。B.Iは小学生の頃、ラッパーのMCモンに「Indian Boy」でフィーチャリングされ、韓国の音楽番組『ユ・ヒヨルのスケッチブック』などにも出演していました。その後YGに入り、いつデビューするのかを期待されている存在でした」


 B.IはiKONだけでなく、WINNERやBLACKPINKにも楽曲を提供。その音楽的才能はデビュー前から注目されていたのだという。


「WINNERがデビューすることになったサバイバル番組『WIN:Who Is Next』ではチームBのリーダーとして出演。チームAにはイ・スンフン、カン・スンユンなど他のサバイバル番組ですでに知られているメンバーがおり(※韓国ではサバイバル番組が一時期大流行していた)、チームAはとても人気でした。チームAは明らかに完成度の高いグループであった一方、チームBはB.I以外はあまり知られていないメンバーばかり。BOBBYがラップメイクに参加したものの、B.Iがほとんどの作詞作曲から、ダンスの振り付けまでを手がけていました。その番組ではチームAが勝利し、WINNERとしてデビュー。その後B.Iは『MIX & MATCH』というiKONのメンバーを決めるサバイバル番組を経てデビューしました」


 さらに泡沫氏はグループのリーダーも務めていたB.Iのキャラクターについて、以下のように語った。


「B.Iはリーダーですが1996年生まれで最年長メンバーではなく、BOBBYやJAY、SONGの方が年上です。ただ、サバイバル番組の時から飛び抜けて才能があることはメンバーも認めているので、一目置かれていた。文句なしのリーダーだったのではないでしょうか。『MIX & MATCH』では彼一人にプレッシャーがかかり、夜中にいなくなってメンバーが探しに行ったり、机の下から出てこなくなったりというシーンもありました。時にメンバーからいじられたり、年相応の青年らしいやんちゃさはあるものの、繊細で真面目なタイプという印象です」


 6人となったiKONのパフォーマンスを想像できないという泡沫氏。日本ツアーは9月まで続くが、それ以降の活動についてはアナウンスされていない。グループの中心的人物だっただけに、失ったものは大きいようだ。(村上夏菜)