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ル・マン24時間:ポール獲得のトヨタ7号車、予選1回目の事故後にモノコックを入れ替える事態に

2019年06月15日 06:11  AUTOSPORT web

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LMP2カーとの接触でフロント部を損傷。モノコックにもダメージを追ったTOYOTA GAZOO Racingの7号車トヨタTS050ハイブリッド
小林可夢偉のアタックで2019年ル・マン24時間レースのポールポジションを獲得したTOYOTA GAZOO Racingの7号車トヨタTS050ハイブリッド。同車は6月12日に行われた予選1回目で、他車と衝突するアクシデントに見舞われていたが、翌13日の予選2回目までにモノコックが交換されていたという。

 トヨタのテクニカルディレクターを務めるパスカル・バセロンによると、チームはマイク・コンウェイが乗車時に起きたLMP2カーとの接触事故を受けて、7号車に新しいモノコックを導入。この件について彼は「ジョーカーを消費した」と語った。

 アクシデントが発生したのは12日の予選1回目。小林可夢偉のアタック後にラップを重ねていたコンウェイは、フォードシケインでのスピンからコースに復帰しようとしていたドラゴンスピードの31号車オレカ07・ギブソンと出会い頭のような形で接触。
 
 コンウェイは後に「イエローフラッグに従い減速はしていた。回避動作もとっていたものの、相手が見えない部分があり避けきれなかった」と語っている。

 アクシデントによって、7号車トヨタは31号車と当たった左フロントフェンダーを大きく損傷することになったが、チームはすぐにクルマをピットに呼び戻し修復作業を開始。約35分の作業時間でコースに送り出すことに成功した。
 
 しかし、12日の走行終了後に改めてチェックを行うと、モノコックにクラック(ひび)が入っているのが発見された。
 
 このためチームは急遽新たなモノコックを取り寄せ、13日の予選2回目までに交換する作業に追われたという。
 
「モノコックの点検は時間のかかる仕事なんだ」とバセロン。

「モノコック自体が完全に壊れているわけではなかった。事実、あの事故の後もすぐに走行は可能だったからね」

「だが、我々がこれから(長い)レースをしていくなかで、見過ごすことのできないクラックが1箇所で見つかった」

「実はこれは2度目の細部チェック時に明らかになったのだが、我々はこの時点で交換することを決め実際にモノコックの入れ替えを行っている」

 その後、周知のとおり今大会のポールシッターマシンとなった7号車トヨタは、15日現地時間15時(日本時間22時)に迎える決勝レースで、隊列の最前列からスタートすることになる。