WRC世界ラリー選手権は6月13日、第8戦イタリアのシェイクダウンが行われ、1回目の走行でマシンの左リヤを壊すアクシデントがあったセバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)がトップにつけた。0.9秒差の2番手はオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)だった。
地中海に浮かぶイタリア、サルディニア島を舞台に争われるラリー・イタリア・サルディニア。大会スタート前最後の走行機会となるシェイクダウンは3.92kmのグラベル(未舗装路)ステージで争われた。
先頭走者としてコースインしたオジエはスタートから2km付近にあるゲートポストをサイドターンしながら通過しようとしたところ、マシン左リヤがゲートに衝突。これで足回りにダメージを負ってしまった。
スロー走行でフィニッシュ地点へたどり着いたオジエだったが、マシンの修復に必要なスペアパーツを積んでいなかったため、チームへ連絡。クルーからスペアパーツを受け取り、走行を再開した。
計3回アタックしたオジエは、2回目のアタックで最速タイムとなる3分フラットのタイムを刻んでいる。
オジエはWRC公式サイトのWRC.comに対し、「ゲートを抜けるトリッキーなセクションがあることは分かっていた」とアクシデントをふり返っている。
「かなり道幅が狭いところだからサイドターンしながら通過するつもりだった。ただゲートの幅がクルマの全長に対して短すぎたようだね」
「かなり低速でアプローチしたつもりだったけど、先頭走者だったからグリップレベルも低く、アウトに膨らんでしまった。これでトーリンクを痛めてしまったんだ」
なお、オジエがヒットしたゲートポストでは、ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)、エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)も左リヤを接触させ、ダメージを負っている。
トップのオジエと0.9秒差の2番手には目下2連勝中と波に乗るタナクがつけた。3番手にはヌービルが続いたほか、4番手にはテーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)、クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)、アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)が同タイムで続いている。
WRC2を戦う勝田貴元(フォード・フィエスタR5)は3分10秒がベストタイムでクラストップ。WRC2プロを含むR5車両のなかでは4番手タイムを刻んでいる。
WRC第8戦イタリアは、このあと現地17時(日本時間14日0時)にSS1が行われて開幕する。