台湾・台南市安平区にある漁光島で、校外学習に来ていた小学5年生の男子児童が大雨と強風で倒壊した竹小屋の下敷きになる事故が起きた。男子児童は病院へ救急搬送されたが間もなく死亡が確認された。『蘋果日報』『ETtoday新聞雲』などが伝えている。
事故があったのは6月10日の午後3時頃。台南市億載小学校の5年生20名が校外学習のため漁光島を訪れていた。教員2名とコーチ1名が見守るなか児童らはスノーケリングを体験していたが、事故に遭った呉くんと女子児童1名は着替えを用意していなかったことから砂浜で見学していたという。
しばらくして天候が変わり大雨が降り出したため、教員は児童らに海から上がるよう指示し点呼をとった。そこで呉くんがいないことに気付いたそうだ。すぐに海岸にいた市民らと協力して捜索が行われ、およそ10分後に強風で倒壊した竹小屋の下敷きになっている呉くんが見つかった。呉くんは竹小屋で雨宿りをしていたとみられている。
駆けつけた救助隊が竹小屋の下から呉くんを救出したが、すでに心肺停止の状態で病院へ救急搬送されたものの助からなかった。検視では背中や胸、足などに多数の押さえつけられた痕があり、圧迫による死亡と断定した。
事故があった竹小屋は、台南市帆船協会の会員が牡蠣の古い養殖棚を再利用して建てたもので、会員らの更衣室や荷物置き場として使われていたようだ。これまでに台南市から解体案が出たこともあったが、利用者らの希望で残されていたという。
台南市帆船委員会の幹事長は「竹小屋は会員が個人的に建てたものだが、親切心から提供していたスペースでこのような事故が起こってしまい大変遺憾だ。道義的責任を感じている」と話している。
警察と検察では、遺族や学校関係者から話を聞くなどして、事故の原因究明を急いでいる。
画像は『ETtoday新聞雲 2019年6月12日付「「台南小五男童」漁光島戶外教學! 遇大雨躲竹棚遭壓死」(圖/記者林悅翻攝)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)